【データで見る朝霞】出生率は埼玉県内40市で2番目——それでも5年で0.31下がった
朝霞市議会議員 わたなべ竜二
朝霞市が令和8年9月10日に「令和7年版統計あさか」を公表しました。市が毎年まとめている統計書です。ExcelとPDFで章ごとに公開されていますが、開いて読む人はそう多くありません。数字を取り出して整理します。
この記事で扱うのは、検算が通った2つの表です。第2章「人口」の合計特殊出生率と老年人口比率の推移です。
朝霞市の合計特殊出生率は1.12。埼玉県内40市で2番目に高い
合計特殊出生率は、15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので、1人の女性がその年の出生率のまま一生の間に生むとしたときの子どもの数にあたります。
| 令和2年 | 令和3年 | 令和4年 | 令和5年 | 令和6年 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 全国 | 1.33 | 1.30 | 1.26 | 1.20 | 1.15 |
| 埼玉県 | 1.27 | 1.22 | 1.17 | 1.14 | 1.09 |
| 朝霞市 | 1.43 | 1.24 | 1.25 | 1.15 | 1.12 |
| 志木市 | 1.37 | 1.14 | 1.15 | 1.05 | 1.04 |
| 和光市 | 1.30 | 1.10 | 1.08 | 1.01 | 1.02 |
| 新座市 | 1.25 | 1.18 | 1.03 | 1.14 | 1.02 |
令和6年の朝霞市は1.12でした。埼玉県の1.09、全国の1.15と並べると、県平均より高く、全国にわずかに届かないという位置です。県内40市の中では蓮田市(1.15)に次ぐ2位で、白岡市と同率です。
朝霞地区4市では朝霞市がいちばん高く、志木市1.04、和光市1.02、新座市1.02が続きます。
県内の上位10市(令和6年)
| 順位 | 市 | 令和6年 | 令和2年 |
|---|---|---|---|
| 1 | 蓮田市 | 1.15 | 1.23 |
| 2 | 朝霞市 | 1.12 | 1.43 |
| 2 | 白岡市 | 1.12 | 1.52 |
| 4 | さいたま市 | 1.09 | 1.30 |
| 5 | 東松山市 | 1.08 | 1.29 |
| 6 | 上尾市 | 1.07 | 1.38 |
| 6 | 八潮市 | 1.07 | 1.48 |
| 8 | 熊谷市 | 1.05 | 1.27 |
| 9 | 深谷市 | 1.04 | 1.36 |
| 9 | 志木市 | 1.04 | 1.37 |
ただし、下がり方は全国より速い
順位だけを見ると悪くありません。落ち方を見ると話が変わります。
| 令和2年 | 令和6年 | 5年の差 | |
|---|---|---|---|
| 全国 | 1.33 | 1.15 | -0.18 |
| 埼玉県 | 1.27 | 1.09 | -0.18 |
| 朝霞市 | 1.43 | 1.12 | -0.31 |
全国と埼玉県が5年で0.18下げたのに対し、朝霞市は0.31下げています。約1.7倍の速さです。
令和2年の朝霞市は1.43で県内6位でした。順位が2位に上がったのは、朝霞市が持ちこたえたからではなく、ほかの市がもっと下がったからです。
65歳以上が19.77%、75歳以上が11.37%
同じ第2章に、老年人口比率の推移が平成18年から令和8年まで載っています(各年1月1日現在)。
| 総人口 | 65歳以上 | 75歳以上 | |
|---|---|---|---|
| 平成18年 | 124,933人 | 16,766人(13.42%) | 5,677人(4.54%) |
| 平成28年 | 135,928人 | 25,431人(18.71%) | 11,312人(8.32%) |
| 令和8年 | 146,414人 | 28,942人(19.77%) | 16,640人(11.37%) |
20年で、総人口は1.17倍、65歳以上は1.73倍、75歳以上は2.93倍になりました。
- 総人口 124,933人 → 146,414人(21,481人)
- 65歳以上 16,766人 → 28,942人(12,176人)
- 75歳以上 5,677人 → 16,640人(10,963人)
比率で見ると65歳以上は13.42%から19.77%へ、1.5倍。75歳以上は4.54%から11.37%へ、2.5倍です。人口そのものが増えているため、割合の上がり方は実数の増え方より緩やかです。ただし75歳以上の実数は3倍近くに増えています。
この2つを並べると見えること
出生率が県内2位でも、生まれる子どもの数が増えているわけではありません。出生率は「女性1人あたり」の数字なので、対象となる年代の人数が減れば、率が高くても人数は減ります。
いっぽうで75歳以上は20年で1万963人増えました。保育園や学童の需要と、介護や医療の需要が、同じ時期に同時に動いています。どちらかを選ぶ話ではなく、両方の数字を見ながら配分を決める話になります。
市の統計書は誰でも見られます。この記事は、そのPDFのどこに何が書いてあるかを、たどれる形にしたものです。
出典
- 朝霞市「令和7年版統計あさか」第2章 人口(令和8年9月10日公表)
- 合計特殊出生率のもとの資料は埼玉県保健医療政策課「埼玉県の人口動態概況」
- 老年人口比率は各年1月1日現在。外国人を含みます
この記事の数字は、市が公表しているPDFから取り出し、比率と実数が合うことを1行ずつ確かめたうえで載せています。同じ統計書にある人口動態と町丁目別人口の表は、PDFから取り出した数字が合計と合わなかったため、この記事では扱っていません。
