DX・デジタル令和7年 第3回定例会(2025年9月)
ドローンの活用について
なぜ取り上げたか
災害のとき、朝霞の空から誰が現場を見るのか。人が近づけない場所こそ、いち早く状況を把握する必要があります。ドローンは防災だけでなく、橋の点検、観光PR、学校の体験学習まで使える道具です。ところが市の取組は部署ごとにばらばらで、市民からは何がどこまで進んでいるのか見えません。そこで危機管理室・市民環境部・都市建設部・市長公室の4部署に横断して聞き、朝霞市の現在地を一枚の絵にすることを狙いました。同じ日にAI・手持ち花火とあわせて質問しています。
質問した内容
- 1.消防・防災での活用状況
- 2.インフラ点検での可能性
- 3.分野横断のドローン戦略
市の答弁
- 危機管理監は「県南西部消防局では、2基のドローンを配備し、上空から災害時の被害状況などを把握できるようにしています。発災時には、市とも連携しながら、収集した情報を共有して、接近が困難な場所において、安全でより円滑な状況把握が可能となるよう訓練を実施しています」と答弁。すでに2基が配備され、市との連携訓練も行われていることが明らかになった。
- 市の直接導入については「遠隔からの操作で詳細な被災状況を把握することができますので、被害の拡大防止、被災施設の早期復旧に資するものと考えますが、人材の育成、機器の維持管理等の課題がある」との認識。そのうえで「災害協定による協力事業者が発災時にドローンを操作して、情報収集等を行っていただけないか検討を進めています」と、事業者連携の検討が進んでいることを明らかにした。課題は「実際の場において、こちらが必要な情報を連携して取れるかどうかという、訓練の練度」。
- 橋梁点検については、都市建設部長が「令和4年度に橋梁点検を実施しており、実施に当たっては、ドローンなど新技術の活用を検討しましたが、点検費用が増額となることから断念いたしました」と答弁。ドローンが効果的なのは「大型の橋梁点検車やロープ高所作業などが必要な大規模な橋梁で、かつ触診や打音調査などをせずに、近接目視のみで完了するような橋梁」であり、「現状では点検費用も含め、本市の橋梁点検には適さないものと捉えております」とした。
- 教育現場については、市民環境部長が令和7年9月3日に朝霞第三小学校で5年生を対象に「最新の農業を学ぶ」と題した農業用ドローン出張授業を実施し、児童約38名が機体のデモンストレーション飛行を見学したと答弁。ふるさと納税の返礼品を提供しているNTT東日本埼玉南支社と株式会社NTT eドローンテクノロジーの協力によるもの。
- ふるさと納税では令和7年度から国内農業ドローン一式など5種類を返礼品として提供し、7月にドローン基礎知識体験コースの寄附が1件。「農業ドローンというのはかなり高額なもので、寄附者はなかなか集まらないのかなと思っておりますけれども、そこが課題」との答弁だった。
- 分野横断の戦略については、市長公室長が「戦略の策定は考えておりませんが、各部署において事業や取組を実施するに当たり、必要に応じてドローンの活用について検討し、ツールとして有用と思われる場合は取り入れていくものと、現時点では考えております」と答弁した。
質問の結果・その後
- この質問で新しい施策が動いたわけではありません。市の答弁は、橋梁点検は「適さない」、横断戦略は「策定は考えておりません」というものでした。そのことは、そのままお伝えします。
- 一方で、市民が知らなかった事実が記録に残りました。①県南西部消防局にドローンが2基配備され、市と情報共有する訓練がすでに実施されていること。②災害協定を結んでいる事業者に、発災時のドローン操作と情報収集を担ってもらえないか市が検討を進めていること。災害時に朝霞の空から状況を見る備えは、形になりつつあります。
- ③朝霞第三小学校では令和7年9月3日、5年生約38名が農業用ドローンの出張授業を受けました。ふるさと納税の返礼品事業者との縁が、子どもたちが先端技術に触れる機会につながっています。
- 橋梁点検に使えるかどうかは、機体の性能と点検費用の兼ね合いで変わります。技術が進めば結論も変わりうるので、時期を見て改めて確認します。
