DX・デジタル令和7年 第3回定例会(2025年9月)
生成AI活用について
なぜ取り上げたか
前年の令和6年9月議会に続く、生成AIについて2回目の質問です。この1年でGPT-5などが公開され、社会での利用が急速に進みました。一方で市役所の仕事は、会議資料・議事録・通知文書・広報原稿と、文書をつくることに多くの時間が費やされています。私はシステム開発の現場で生成AIを毎日使っている立場です。だからこそ「危ないから使わない」でも「なんでもAIに任せる」でもなく、どこからなら安全に始められるのかを、一つずつ詰めていきました。
質問した内容
- 1.GPT-5公開を踏まえた社会的動向
- 2.行政の文章作成業務の効率化
- 3.AI活用による市民サービス向上
市の答弁
- 総務部長は「生成AIの進化により、社会の在り方は大きく変化していくと考えられており、自治体業務においても大きな変革がもたらされる可能性があるものと認識しております」と答弁。活用できる分野としては「文書の作成や議事録要約など定型的な業務」を挙げた。
- 文書作成業務の課題については「会議資料や議事録、通知文書や広報原稿など、文書作成に多くの時間を要しているのが現状です」「限られた職員体制の中で、素早く正確に文書を作成し、職員の業務を効率化していくことが課題である」と認めた。
- 導入時期を問うと「スピード感を持って検討を進めていくことは必要なものと認識しております」としつつ、セキュリティー面や職員の情報リテラシーを踏まえ慎重に検討すべきとの姿勢だった。そこで「個人情報を含まない答弁案など、リスクの低い分野からスタートする考えはありませんか」と重ねて質問。「御指摘のとおり、個人情報や機密情報を含まない文書作成業務から活用を始めることは有効と考えられます。試行導入を実施する際には、対象とする業務を整理することから検討してまいりたい」との答弁を引き出した。
- 運用ルールの明文化を求めた質問には「生成AIの活用に関するガイドラインや運用方法についても、併せて検討してまいりたい」。結論を出す時期については「可能な限り早期に方向性を示してまいりたい」と答弁した。
質問の結果・その後
- 市は令和8年4月から、職員の業務の補助ツールとして生成AIの活用を開始した。
- 令和8年6月、「朝霞市生成AI活用指針」を策定・公表。活用する業務は文書作成・情報集約・業務プロセス改善・市民向けコンテンツの質的向上、禁止事項は個人情報等の機密情報の入力と、行政処分等の最終意思決定での利用と定められた。
- 指針は「最終的な判断と責任は朝霞市が負う」ことを前提に、生成AIが作成した内容を職員が法令遵守・正確性・公平性の観点から必ず確認したうえで利用を判断するとしている。基本原則として市民の信頼確保・情報セキュリティの徹底・公正性・公平性の確保・継続的な見直しと改善を掲げ、全庁的な推進体制の整備や職員研修も定めた。
- 令和8年9月議会では、続けて「学校教育における生成AIの利活用について」を質問する予定です。
