子育て・教育令和5年 第4回定例会(2023年12月)

貧困の連鎖について

なぜ取り上げたか

国の「こども未来戦略」案は、子どもが3人以上いる多子世帯について、2025年度から大学など高等教育機関の授業料を無償化する方針を示しました。ただ、厚生労働省の令和3年度全国ひとり親世帯等調査によれば、ひとり親世帯の平均の子ども数は母子世帯で1.52人、父子世帯で1.54人です。困窮しやすいひとり親世帯の多くは、この国の支援の対象から外れてしまう。国の政策で手が届かないところを埋めるのは、一番身近な自治体である市の役割だと考えて質問しました。あわせて、塾や私立受験が当たり前になった一方で、年収100万〜200万円台の家庭ではそれが難しい現実——この教育機会の差が学歴・就職・収入の格差に広がり、貧困の連鎖を生むことを取り上げました。

質問した内容

  • 1.国の「こども未来戦略」案について
  • 2.教育機会の格差について

市の答弁

  • こども・健康部長は、第2期の子ども・子育て支援事業計画が令和6年度で終了することを踏まえ、「本年度からの2か年で第3期計画の策定作業を進めている」と答弁。
  • そのうえで「計画策定の基礎資料とするため、こども未来戦略を踏まえながら、子ども・子育てに関するアンケートですとか子供の生活に関するアンケート、子供たち自身や保護者の方などを対象としたヒアリング調査を行う準備を進めている」「調査結果を計画に反映させつつ、子ども・子育て会議において御意見をいただきながら、計画策定を進める中で、子育て施策や子供の貧困対策に関する取組を推進してまいりたい」と答弁した。
  • 教育機会の格差については「ひとり親家庭などや生活困窮世帯に対しまして、居場所づくりや高等学校への進学、高校生の中途退学防止のため、毎週水曜日に公民館において学習支援教室を開催し、教育機会の確保に努めております」と答弁。「集団生活を苦手とする生徒のために、個室を用意したり、欠席者に対し家庭訪問を実施するなど、生徒や保護者の状況に寄り添った学習教室を運営しております」とした。

質問の結果・その後

  • 市は令和7年度から令和11年度までの5年間を計画期間とする「朝霞市こども計画」を策定した。第2期子ども・子育て支援事業計画の後継にあたる計画で、全編・章別・概要版が市ホームページで公開されている。
  • 答弁で「準備を進めている」とされた2つの調査は、いずれも実施され報告書が公表された。ひとつは就学前保護者・小学生の保護者・小中高校生等を対象とした「子ども・子育て支援に関するアンケート調査」(ヒアリング調査を含む)。
  • もうひとつが「こどもの生活に関するアンケート調査」で、市はその目的を「地域におけるこどもの貧困の実態を把握し、事業の見込み量等を朝霞市こども計画に位置付けること」と明記しています。対象は小学5年生・中学2年生の本人と保護者、公的扶助世帯等です。実態を数字で把握するところまでは進みました。
  • 計画の中身が実際に連鎖を断つ力を持つかは、これから毎年の進捗で見ていく必要があります。子どもの学びを、生まれた家庭で諦めさせない——引き続き議会で確認していきます。
朝霞市議会議員 わたなべ竜二
この記事の執筆・検証:わたなべ竜二 (朝霞市議会議員・国民民主党)

元システムエンジニア。朝霞市の暮らしの情報を、市などの公式情報と照合して掲載しています。 誤りに気づいたら、ページ内のLINEからそのまま教えてください。