朝霞市印鑑事務取扱要領

平成3年4月1日に定められた朝霞市の要領です。いまの条文は令和7年12月2日施行のものです。これまでに6回改正されています。全1条あります。市の例規集では、担当課「総合窓口課」の要領として載っています。

この要領が定めていること(本文)

条例第1条、第2条関係

<解説>

印鑑条例全体を通じた決まり(総則)として、条例第1条で条例制定の目的、条例第2条で事務処理に当たっての職務を定めたものである。条例の制定の目的は、次の3項目に要約することができる。

・ 条例は印鑑の登録及び証明事務について必要な基本的事項、手続事項を定めてこれを事務処理の規範とする。

・ 印鑑の登録及び証明事務は、正確かつ迅速に処理されなければならない。

・ 印鑑の登録及び証明事務は、住民の利便を増進するとともに、取引の安全に寄与するために、円滑に運営されなければならない。

基本的事項の申請及び届の種類としては、以下のとおりである。

・ 印鑑登録申請 (条例第4条)

・ 印鑑登録証亡失届 (条例第11条)

・ 印鑑登録廃止申請 (条例第14条)

・ 印鑑登録証明書交付申請 (条例第18条)

印鑑登録及び証明事務については住民の権利義務に重大な影響を及ぼすものであるから、特に処理に当たっては、住民の権利保護に慎重を期するとともに、事務処理の効率化に努めなければならない。

<参考>印鑑証明事務に関する判例の抜粋 「印鑑証明事務は、私人の権利義務に重大な関係を有するものであるから、これを軽々に取り扱うことは許されない。」(昭和34年3月16日名古屋高裁判決)

条例第3条関係

<解説>

本条は、印鑑の登録を受けることができる者の要件を規定し、登録できる印鑑を1人1個に限定したものである。

1 印鑑登録地について

印鑑の登録を受けることができる者は、住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)により当該市区町村に住所を有する自然人、すなわち住民票に記録されているもの(住所地主義)に限られる。

<参考>住所地主義を採用した背景(本籍主義―折衷主義―住所地主義) 寄留法(大正3年3月31日法律第27号)の時代には、生活の本拠が本籍地にあったところから、印鑑登録も本籍地に届け出るものとされていた(いわゆる本籍地主義)。 その後、本籍地のほかに住所地でも印鑑登録ができるようになり(いわゆる折衷主義)、現代では生活の本拠が住所地に移ったことにより、住民の利便を考慮して住民基本台帳に記録があることにより、登録資格を有する住所地主義を採用することになったのである。

2 印鑑登録者について

○印鑑登録できる者

朝霞市において住所を有し、住民基本台帳法に基づく住民票に記録されている者で意思能力を有するものに限られる。

×印鑑登録できない者

・ 朝霞市に住所を有しない者

・ 皇族(住民基本台帳法第39条(適用除外)並びに同法施行令第33条に基づき住民基本台帳に記録されないこととなっているので、印鑑登録はできない。)

・ 意思能力を有しない者

・ 満15歳未満の者

・ 住民基本台帳法の適用を除外されている外交官及び駐留軍人とその家族等

※ 外国人の印鑑登録について

もともと印鑑証明制度は日本固有のものとされ、外国人にはなじみの浅いものであるが日本国内で広く商取引等を行う場合には、どうしても印鑑証明が必要となってくるのが実態であって、外国人とてその例外とすることはできないところである。そこで、条例においても外国人に印鑑登録の道を開いている。ただし、日本に駐在する外国の大使、公使、領事など外交官や駐留軍人とその家族は、住民基本台帳法の適用を除外されているので当然に印鑑登録はできないものである。

<参考>外交官、駐留軍人等の救済制度 外国人が自己のもつ権利を行使し、法令の定めるところにより、あるいは任意で文書に署名した場合、その署名が真実本人のものに相違ないことの証明を取引の当事者が、必要とするときは、当該取引の当事者である外国人は自国の在日領事館の「公証人」に対してサイン証明を請求できることとなっている。また領事館においても、「自国の者の利益を保護するために必要と認めたとき」は、サイン証明を交付している。このサイン証明の効果は、日本の市区町村長の発行する印鑑証明と何ら変わるところがない。 ※ 外国人の署名押印及び無資力証明に関する法律(明治32年3月10日法律第50号)

3 印鑑登録資格の有無について

① 住民登録の有無

印鑑登録の要件としては、形式的には住民基本台帳に記録されていることが必要となるが、実質的には客観的居住の事実を基礎とし、これに当該居住者の主観的居住の意思を有することが必要となる。

<参考法令> 民法(明治29年法律第89号)第22条、住民基本台帳法第4条、地方自治法(昭和22年法律第67号)第10条

② 意思能力の有無

意思能力を有しない者とは、印鑑登録する意思を示すことができない者をいう。

印鑑登録は自らの意思に基づいて行うものであるので、これを普遍的な制度として条例に定めるとした場合、そこには「意思能力の有無を判断する上で、一般的かつ妥当と考えられる年齢」を基準として資格制限をせざるを得ない。それには、立法上の問題や他の法令との関連をも考慮し、15歳未満の者については印鑑の登録をすることができないものとしている。

<参考>印鑑登録資格対象者から満15歳未満の者を除外した根拠 ・15歳未満の子の氏の変更は、その法定代理人が代わって行う。(民法第791条) ・養子となる者が、15歳未満であるときは、その法定代理人が代わって縁組の承諾を行う。(民法第797条) ・満15歳に達した者は、遺言をすることができる。(民法第961条)

③ 成年被後見人の取扱について

成年被後見人からの次の申請等については、法定代理人の同行を求め、法定代理人の同意を必要とする。

・ 印鑑登録申請(法第4条)

・ 印鑑登録申請の確認に係る回答書の持参(法第5条第2項)

ただし、成年被後見人からの次の申請等については、法定代理人の同行を必要とせず、職権で抹消する。

・ 印鑑登録証亡失の届出(法第11条)

・ 印鑑登録廃止の申請(法第14条)

<参考>成年被後見人からの印鑑登録の申請の際に、法定代理人の同行と同意を求め、印鑑登録の廃止の申請等の際に法定代理人の同行を不要とした根拠 印鑑登録証明事務処理要領の一部改正に係る質疑応答の追加等について(令和元年12月12日付け総行住第128号)において、成年被後見人から印鑑登録の申請等を受けた場合は、法定代理人が同行し、当該成年被後見人本人による申請等があるときは、当該成年被後見人は意思能力を有するものとして、申請等を受け付けることとして差し支えないと示されているため。 なお、本市においては、成年被後見人の経済的な利益を保護するため、同行した法定代理人の同意を求めることとする。 また、成年被後見人から印鑑の登録の廃止の申請等を受けた場合においては、法定代理人が同行しないときは、当該印鑑の登録を職権で抹消することとして差し支えないと示されているため。

・ 成年被後見人については印鑑登録担当者において一括管理する。

・ 成年被後見人(代理人を含む。)が来庁(所)して登録申請や印鑑登録証明書の交付申請があったときは、状況を十分判断した上で説明する。

④ 15歳以上の未成年者及び被保佐人について

未成年者とは、満18歳に達していないものをいう(民法第4条)。被保佐人とは、家庭裁判所から保佐開始の審判を受けた者をいう(民法第12条)。これらの者からの印鑑登録の申請については、法定代理人又は保佐人の同意の有無に関係なく登録資格を有する。

※ 成年被保佐人が印鑑登録資格を有する理由としては、次のことがらである。

・ 重要な財産上の行為について、保佐人の同意を必要とするものの、その他の行為は単独で行えること。(民法第13条)

・ 印鑑登録申請の際に本人の意思確認も行い得ること。

⑤ 破産宣告者の取扱

本人及び本人の意思確認に支障がないこと及び破産宣告者は宣告後、契約行為等ができることなどにより印鑑登録の申請はできる。

⑥ 登録申請が、本人の意思であることを確認できないもの

印鑑登録の受理に当たっては、「本人であること、本人の意思によりなされていることを確認しなければならないこと」を基本原則としている。ゆえに、申請人が本人の意思に基づくものであるか疑わしいときや、特に必要と認めたときは、単に形式的審査にとどまらず、実質的審査を行った上で登録の受否を決定する必要がある。

つまり、住民票のみならず戸籍簿等の公簿との照合による聴聞も行い、なお返答、態度により疑問をいだかせるときは、電話による照会、本人宅への調査出向等の確認の手段を尽くし、本人の利益を擁護するための万全の措置を講ずるべきであって、これがため印鑑の登録及び証明に若干の日時を要する場合が生じてもやむを得ないと考えるべきである。

4 1人1個主義

1人1個とは、1人1印章、1印影に限るという意味である。印鑑登録証明書は、これをもって取引行為者本人の同一性及び取引行為が、本人の意思に基づくものであることを確認するために利用されている。したがって、一人で複数の印鑑登録がなされていることは、社会通念に反するばかりでなく印鑑登録制度そのものを損なうことになる。また、1人で何個も印鑑登録を認めたとすれば、登録印鑑個数が極めて多くなり、死蔵、埋蔵印が増え印鑑登録事務の煩雑さに伴う誤処理の発生、更には複数の印鑑を利用した不正事件等が発生するおそれもある。1人1個とする事務取扱上の原則は、印鑑登録証明制度が発足した当初からの基本的な取扱いであり、これからも変わることのない原則である。

<参考> ・両面印刻の印鑑 1個の印材の両端に印を刻んでいるものは、他の者と兼用したり認印と実印として兼用することも考えられるので、登録することはできない。 ・共有の印鑑 1個の印鑑を夫と妻又は、親と子などの数人で登録することはできない。 ・登録印鑑の再使用 印鑑を登録していた者が死亡等により当該印鑑登録が抹消された場合には、条例第7条の要件を満たす限り、当該印鑑を相続人等が使用して登録することは差し支えない。

条例第7条関係

<解説>

本条は登録できない印鑑を6項目に分け判定の基準を例示したものである。印鑑登録は印鑑登録者の意思に基づいて行われるべきものであり、登録印鑑は一身専属のものなので、本人の考えで自由に届出ができるものに違いないが、これを制度として形づくり、市区町村が処理すべき公共事務であるとする現行法体系のもとでは、印鑑登録証明制度上の法則を保つ上である程度の制限規定を設けなければならない。

<参考>判例、印鑑条例につき合憲であるとされた事例 地方公共団体がその行政事務に属する印鑑証明及び登録に関する事務の簡素化を図る趣旨をもって、戸籍簿又は住民票に記載されている氏名に用いられた漢字、片仮名又は平仮名以外のローマ字などで表された印鑑の登録を受け入れない旨を定めた条例の規定は憲法第21条(表現の自由)、第12条(国民の自由及び権利)、第29条(財産権)、第94条(条例の制定権)に違反しない。(昭和34年12月15日東高判・昭和33年(ネ)1286号、行裁例集10巻12号2581頁)

条例第7条第1項及び2項関係

<解説>

印鑑に表す文字(写し出される印影)は、住民基本台帳に記録されている文字でなければならない。ただし、外国人住民のうち非漢字圏の外国人住民が住民票の備考欄に記録されている氏名の片仮名表記又はその一部を組み合わせたもので表されている印鑑により登録を受けようとする場合には、当該印鑑を登録することができる。

※ 字体の取扱いについて

印鑑に表す字体については、一般的にはてん書、隷書、楷書、行書、草書、古印のいずれかの書体をもって彫刻してもよいのであるが、要は戸籍又は住民票に記載されている氏名と同一であることが、判読できるもの(社会通念上、一般的常識をもって判読できる程度)であればよい。

新旧の関係にある字体については、印刻に彫る字体として新旧の字体のどちらでの字体で彫っても差し支えない。

なお、書体については古くから学問的にも研究されてきているところであり、相当の専門的知識を必要とする場合もあり得るので、実務上疑義のあるときは書体に関する専門書を調べる等の配慮をなすべきである。

○登録できる印鑑

・ 氏名を印刻しているもの

・ 氏だけを印刻しているもの

・ 名だけを印刻しているもの

・ 氏に名の頭文字を付したもの

・ 氏の頭文字と名の頭文字を組み合わせたもの(注1)

・ 女性で、名に子を付したりあるいは付けないもの

・ 名が変体がなであるものを、平仮名又は変体がなの字源の漢字に書き換えているもの(注2)

・ 書体、氏名を表示していることがわかり印刻の慣用書体も難解なものでないもの

・ 旧字体を当用漢字に書き換えているもの

・ 一般に同字として印刻に常用され又は慣用されているもの

・ 印刻の都合や慣習で「…之印」、「…印」、「之章」と付加して印刻したもの(注3)

・ 輪郭内に竜紋や唐草模様等の簡単な紋様を付して印刻したもの(注4)

・ 外国人住民は通称名及び片仮名表記が、住民基本台帳に記録されている場合にはその通称名及び片仮名表記

・ 外国人住民が登録する印鑑に表す文字については、ファーストネーム、ミドルネームをイニシャル(頭文字)で表すことができる。

※ 印刻されている氏名は、住民基本台帳に記録されているものとする。

×登録できない印鑑

・ 住民基本台帳に記録されている氏名を表していないもの

・ 漢字を平仮名又は片仮名に、あるいはその逆に書き換えたもの(注5)

・ 別字に書き換えたもの

・ ローマ字で印刻したもの

・ 平仮名を片仮名に、又は片仮名を平仮名に書き換えたもの

・ 漢字、平仮名、片仮名を変体がなに書き換えたもの

・ 氏の一部と名の一部を組み合わせたものであっても、その組合せが慣用的でないもの

・ 芸名、ペンネーム、雅号、通称名(住民基本台帳に記録された外国人住民を除く。)等を印刻したもの

・ 屋号、身分、肩書等、有意事項を合わせて刻印したもの

・ 顔写真入のもの

・ 外国人で本名、通称名及び片仮名表記を組み合わせたもの

・ アルファベット氏名を片仮名又は平仮名に書き換えたもの(注6)

・ アルファベット氏名の頭文字の組合せ又は頭文字だけのもの

※ 注意事項

注1 組合せにより本人の印鑑と認め難いもの、若しくは他人の印鑑となりかねないものは登録すべきでない。

注2 変体がなを片仮名に、平仮名又は片仮名を変体がなに書き換えたものは、認めていない。

注3 印章作成上単に「章」を加えているものは、他の氏名に誤読されるおそれがあり登録印鑑として、不適当な場合もあるので注意を要する。

注4 外枠が模様のものは登録できない。

注5 例外として制度改正に伴う登録替え期間(昭和51年8月1日から昭和52年7月31日まで)に登録替えを行った者で既登録印に限って認めている。

注6 片仮名若しくは平仮名で通称名又は片仮名表記を登録している場合を除く。

条例第7条第1項第2号関係

<解説>

職業、資格等登録申請者の氏名以外の事項を表した印鑑は登録できない。もともと市区町村が行う印鑑登録証明事務は、自然人(個人)を対象として行われるものであって、職業、資格などの事項が本人とどのように係わっているかまで証明するものではない。また、これらの事項を確認する方法は市区町村にはない。

条例第7条第1項第3号関係

<解説>

変形しやすい材質の印鑑は、現状及び将来における印影の照合等に問題を起こしやすい。たとえ登録し得たとしても、印鑑登録証明の利用者(市民)に不利益を与えるおそれがあり、有害な結果をまねくと考えることから登録を受け入れないものである。

○登録できる印鑑→変形しない材質の印鑑

×登録できない印鑑→変形しやすい材質(ゴム印、鉛印、ベークライト印、エボナイト印、ろう石印など)の印鑑、シンナー等で溶ける印鑑

※ 注意事項

合成樹脂プレス製の印鑑(既成印、三文判)については、同一の印影を大量生産するので、印鑑登録証明書の印影と押印された印鑑の印影との同一性を判断することが困難である。そのために、本人あるいは第三者に対して損害を与えたり、いろいろなトラブルが発生するおそれがあるので原則としては、当該申請は受理しないこととし、手彫りの印鑑で登録するよう窓口で対応する。

しかし、これらの印鑑はその定義自体明確でなく、客観的な根拠を示すことができないため、登録の可否の判断基準を明らかにすることが困難である。したがって、いわゆる三文判で登録申請があった場合、これを絶対に受理しないとはいえず、印鑑登録制度の趣旨を詳しく説明するしかない。

条例第7条第1項第4号関係

<解説>

○登録できる印鑑→正常な位置で押印した場合、その印影の最長が8.1mm以上で、かつ25mmの正方形に収まるもの

×登録できない印鑑→印影の一辺の長さが25mmの正方形に収まらないもの、又は一辺の長さが8mmの正方形に収まるもの

条例第7条第1項第5号関係

<解説>

×登録できない印鑑→印面が平らでないもの、自己流のくずしや極端な図案化等により、本人の氏名を表示していると認められないもの

※ 注意事項

指輪印がこれに該当する。指輪印は、大切に扱っていても常時携帯することによって、本人の知らない間に固いものに触れて印影のカドが摩滅するおそれがあり、押印の仕方によって印影がずれたり朱肉のつき方がまばらになることがある。これらの点から指輪印については、登録印として適当でない。

条例第7条第1項第6号関係

<解説>

×登録できない印鑑

→外枠(輪郭)のないもの

外枠が3割以上欠損しているもの

外枠が模様のもの、逆さ彫刻(いわゆる逆さ彫り)

故意に毀損した状態と同様の状態として調整したもの(印刻の慣習上用いられているものは除く。)

その他市長が登録印鑑として明らかに適当でないと認めるもの

※ 注意事項

輪郭全体の3分の1までの欠損を登録可能としているが、一般的にその判断は、職員の判断を困難ならしめ、トラブルの発生要因となりやすい。客観的にみても、その判断は不可能と考えられる。以上のことから、原則的には登録印鑑と認めることはできないと判断すべきである。

しかし、一律に外枠のほんの一部(3分の1程度)が欠けている印鑑での登録を受け入れないことは、困難であることが予想されるので、代替すべき印鑑がなく緊急性を要するものに限り、印鑑登録を認めざるを得ない。

条例第4条関係

<解説>

印鑑登録の申請は原則として印鑑の登録を受けようとする者(登録申請者)が自ら窓口に出頭し印鑑登録申請書に必要事項(住所、氏名、生年月日)を記載押印し登録印鑑とともに窓口に提出しなければならない。ただし、登録申請者が病気、その他やむを得ない理由により、自ら登録を受けようとする印鑑を持参して申請することができないときは、委任の旨を証する書面を添えて代理人により申請することができることとし、申請者の便宜を図っている。

1 登録申請者について

① 本人出頭主義(原則)

印鑑の登録申請は原則として本人自ら本庁総合窓口課、内間木支所又は朝霞台出張所若しくは朝霞駅前出張所に来庁して、登録を受けようとする印鑑を印鑑登録申請書に添えて、申請しなければならない。したがって、郵送による申請等、本人又は代理人が来庁(所)しない方法による申請は一切認められない。

※ 「自ら申請する」とは

「自ら申請しなければならない」とは、自らの意思により、本人自身が出頭して印鑑の登録に関する所定の手続を行うことを意味しているものである。

したがって、本人自ら出頭せず家族等によって登録申請を行う場合には、使者の取扱いをしないで全て代理人として、所定の手続を行わせるものである。

② 代理人による申請(例外)

印鑑の登録は、原則として本人申請主義を採用し、その例外として「病気、その他やむを得ない理由」により自ら来庁(所)できないときに限って、「委任の旨を証する書面」を添えて代理人により申請することができる。それでは、「やむを得ない理由」とは、これを具体的に例示することは、極めて難しい問題である。要はその客観的事実と主観意思によって決められるのであるが、代理人から「委任の旨を証する書面」を添えて印鑑登録の申請がなされた場合には、やむを得ない理由の存否、程度はともかくとして当該申請は受けざるを得ない。しかし、法理からすれば印鑑の登録事務は厳格に処理しなければならないものであるから、代理人による申請は不正登録防止等の見地からも、その濫用は避けなければならない。

2 代理人について

本人が病気その他やむを得ない理由で、自ら申請(届)できないとき、代理人により委任行為ができる旨規定したものである。

代理人が、次の申請を行う場合は、必ず委任の旨を証する書面を提出させなければならない。

① 印鑑登録申請 (条例第4条)

② 回答書持参 (条例第5条)

③ 印鑑登録証再交付 (条例第10条)

④ 印鑑登録証の亡失届 (条例第11条)

⑤ 印鑑登録廃止申請 (条例第14条)

<参考>代理人について 民法第102条には、代理人は能力者たることを要しない旨規定されている。しかしながら、この場合にいう能力者とは行為能力を指すものであって、意思能力をも要しないということではないと解している。また、委任事務について、ある程度の自由裁量が認められているので、委任を受けた事項に対する認識及び弁別並びにその実行能力が要求される。以上のことから、代理人は一般的にこれらの意思能力及び実行能力等を有するとされる15歳以上の者でなければならない。

3 委任の旨を証する書面について

印鑑登録申請の場合の委任は民法に規定する任意代理であると解されるので、一定の方式を必要とする法律行為ではない。しかし、一般の慣習として代理権を授与したことを証拠づけるものとして、委任の旨を証する書面を代理人に交付して行われるので、代理人による印鑑登録申請にも、委任の旨を証する書面の添付を要することとされている。

通常の場合、書面には委任事項、代理人の住所、氏名、生年月日、委任状作成年月日、委任する者(本人)の住所、氏名が記載され、印鑑(申請印)が押印されていなければならない。委任の旨を証する書面とは、委任状、代理権授与通知書、代理人選任届等を総称したものである。

委任の旨を証する書面については、昭和49年5月20日付け自治省回答で本人の委任する意思が明示されていると認められる場合は、委任状のほかに代理権授与通知書又は代理人選任届若しくは委任通知書でも差し支えないとの有権解釈を示している。

① 委任状

委任状とは委任者が受任者に対して一定の法律行為その他の事務の処理をすることを託する委任契約を締結する場合に、委任事務の処理上、その相手方である第三者に対して、真正に代理権の授与があったことを受任者をして証明させるため交付するものである。

② 代理権授与通知・代理人選任届

当事者の一方(本人)が相手方に対して、第三者(代理人)を自己の代理人として選任し、一定の法律行為その他の事務の処理をすることを委託した旨を通知する書面をいう。

※ 委任状とは

委任とは、民法第643条に定めたるところによる委任(当事者が一方が法律行為をなすことを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによってその効力が生ずるもの)のほか、同法第656条に定める準委任(法律行為にあらざる事務の委託)をも含むものである。

① 委任事項 印鑑登録申請(登録申請印)

委任事項内容 新規登録する場合

② 委任事項 印鑑登録証再交付(登録印及び印鑑登録証)

委任事項内容 印鑑登録再交付の場合

③ 委任事項 印鑑登録証亡失(登録印)

委任事項内容 印鑑登録証亡失の場合

④ 委任事項 登録印鑑の亡失(認印及び印鑑登録証)

委任事項内容 登録印鑑亡失の場合

⑤ 委任事項 印鑑登録証亡失及び登録印鑑の亡失(認印)

委任事項内容 印鑑登録証と登録印鑑亡失の場合

⑥ 委任事項 登録印鑑の使用廃止(登録印及び印鑑登録証)

委任事項内容 改印する場合

※ ( )は、委任状と共に申請の際必要なもの。印鑑登録を廃止(③~⑥)し、新規登録する場合は③から⑥までの該当する委任事項を書いた委任状と①の委任事項を書いた委任状が必要である。

4 自署できない者の取扱いについて

本人が窓口に申請に来たが、障害等により自署することが不可能な場合は、複数の職員の立会いのもとに申請内容を聞き取り、職員が代書し本人に読み聞かせ確認する。なお、申請書の欄外の余白にその旨を記載し、代書した者及び立会人の署名をしておく。

本人が来庁(所)できない場合の委任の旨を証する書面は、本人以外の者が代書することになるがこの場合、後日の争いを避けるため代理人より申立書を提出させ、必要に応じて診断書を添付させる。また、回答書記入に際しても申立書を記載させ、本人のぼ印を押させるものとする。

申立書に記載させる主な内容は次のとおりである。

・ 代書者(申立人)の氏名

・ 登録する人(本人)が書写不能であることの理由

・ その委任を証する書面は本人の指示のもとに作成したこと。

・ 申請書の作成年月日

・ 申立人の署名・押印

・ 登録する人(本人)のぼ印(右手親指又は左手親指)

回答書記入に際しても申立書を記載させ、本人のぼ印を押させる。

代書者(申立人)は、同居の親族等身内のものが行うことが適当である。

※ 注意事項

代理申請を受理するに当たって、委任の旨を証する書面を求める趣旨はその申請が、本人の意思に基づいてなされているか否かの確認の手段としてである。

したがって、書面の記入内容や本人の意思確認に疑義が生じた場合は、状況により電話その他の方法で直接本人に照会し書面の存否、本人の意思確認等の必要な調査を行わなければならない。

条例第6条関係

<解説>

登録申請についての本人又は本人意思の確認方法を示すとともに、規定に基づく印鑑登録申請の確認をしたときは、直ちにこれを登録すべきことを規定したものである。

1 登録申請の受理について

印鑑登録の申請は、印鑑登録申請書に必要事項を記入し、かつ、登録を受けようとする印鑑を添えて受け付ける。また、代理人が登録を申請する場合は、委任の旨を証する書面が必要となる。

登録申請者(本人)又は、その代理人から印鑑の登録申請があったときは当該登録申請が本人の意思に基づくものかどうか、また、申請書の記載内容が住民基本台帳の記載内容と相違ないかどうか照合し、その他必要な事項について審査する。すなわち、申請者の住所、氏名、生年月日等を住民票と照合し、現在、印鑑登録をしていないこと及び委任の旨を証する書面の要件及び提出された登録印鑑が欠格条項に触れるか審査する。提出された書類又は登録印鑑が全て適正であると認められた場合は、当該登録申請が受理される。この登録証方式は(間接証明)は、登録及び証明制度の根幹をなすものであり、登録申請の審査は厳正を期さなければならない。

2 文書照会方式について(本人確認の原則)

文書照会方式とは、登録申請の受付を行った場合に、印鑑登録しようとする本人に対して文書による照会書を郵送し、登録申請者に回答書及び本人確認参考資料(官公署発行の証明書、資格確認書、年金手帳等をいう。以下同じ。)を照会書発送窓口まで持参させることにより本人確認及び本人の意思確認を行う方法である。本人の意思確認は、窓口における聴聞等の形式審査だけでは必ずしも万全ではない。そこで本人が間違いなく印鑑登録を申請したかどうか再確認するため行うものである。したがって、条例第5条第2項では本人の意思を確認するとともに万全を期するため、登録申請者の住民票上の住所あてに親展で照会書を郵送し、その回答書及び本人確認参考資料を持参させることを原則としたものである。

条例第5条第4項に規定する回答書の提出期限は、条例施行規則第4条第5項により照会書発送の日から起算して30日以内とし、その期限内に回答のないときは、当該申請を無効とする(最終応答日が祝祭休日に当たる場合は翌日とする。)。

<参考例> 11月29日から12月5日までの間に受理したものは、最終応答日は翌年の初日開庁日となる。

<事務処理>

登録申請者が自己を証明する資料を持参しないとき又は代理人による申請の場合は、他の登録申請要件を具備していても、即日登録できず申請の受理のみがなされ、①、②の処理を行う。後日、登録申請者来庁の場合は、回答書及び当該申請者の本人確認参考資料、代理人来庁の場合は、回答書並びに当該申請者の本人確認参考資料及び当該代理人の本人確認参考資料が登録申請を受理した窓口に提出(本人確認参考資料については提示)されたときに、③、④の処理により登録の処理を行う。

① 印鑑登録申請書の内容を確認し、端末操作により照会登録を行う。

② 端末操作(照会登録)により出力した照会書を登録申請者あてに郵送し、印鑑登録申請書は一時保管する。

③ 登録申請者又は代理人から回答書が窓口に提出された場合は、一時保管していた印鑑登録申請書を取り出し回答書と照合する。ただし、回答書を持参した者が、代理人である場合は、登録申請者に回答書のうち委任状まで記入してもらう。

④ 照合の結果、相違ないことが確認できた場合は、端末操作(本登録)により、登録処理を行い当該印鑑登録証を交付する。

⑤ 回答期限が切れた登録申請等は、取消し、当該登録申請は無効とする。

<参考>照会書・回答書方式による印鑑登録証交付時の本人及び代理人確認参考資料

身分証明書等一覧
官公署が発行し、本人の写真が添付された書類(例) (有効期限の定めのあるものについては、その期限内のものに限る。) 個人番号カード 運転免許証 旅券(パスポート) 在留カード 特別永住者証明書 動力車操縦者運転免許証 海技免状(小型船舶操縦免許証を含む。) 電気工事士免状 無線従事者免許証 運航管理者技能検定合格証明書 猟銃・空気銃所持許可証 特種電気工事資格者認定証 認定電気工事従事者認定証 耐空検査員の証 航空従事者技能証明書 宅地建物取引士証 船員手帳 戦傷病者手帳 教習資格認定証 検定合格証 身体障害者手帳 精神障害者保健福祉手帳 療育手帳 運転経歴証明書(交付年月日が平成24年4月1日以降のものに限る。) その他官公署(独立行政法人及び特殊法人を含む。)がその職員に対して発行した身分証明書
本人・代理人を推測できる書類
資格確認書 年金手帳 その他官公署発行の身分証明書 本人の写真が添付された学生証(本人確認資料の記入が必要となる。)

※ 補足

・ 照会書が返戻されてきた場合の対応

返戻されてきた照会書は、氏名、住所、方書き等を再確認し、再度照会書を発送する。再発送する場合には照会書の余白に再発行である旨を表示することとする。

なお、表札等が表示されていないために照会書が返戻されてきたような場合は、印鑑登録しようとする本人に対して表札等を表示するよう指導する。

・ 登録申請後、照会書が届いていない旨の申出があった場合

登録申請後、上記の申出があった場合は、回答期限内の申出に限り照会書を再度発送する。また、登録申請者の過失(紛失、破棄等)が判明した場合も回答期限内の申出に限り照会書を再度発送する。なお、回答期限経過後の申出に対しては、新たに印鑑登録申請手続を行うよう指導する。

3 即日登録について(例外規定)

文書による照会を原則とするが、住民の利便を考慮し、本人確認の厳正を失しない範囲として本人自ら来庁(所)し、印鑑登録の申請をした場合で条例第5条第3項第1号又は第2号に該当した場合は、原則である文書照会による確認は省略し、即日登録をすることができるものとした。

① 身分証明書方式

条例第5条第3項第1号に規定する証明(書)とは、官公署の発行した免許書、許可書、身分証明書、在留カード、特別永住者証明書又は外国人登録証明書であって、本人の写真に浮出しプレスによる証印があるもの又は運転免許証のごとく写真を特殊加工してあるもの(条例施行規則第4条第3項)を提示することによって、本人確認及び本人の意思確認を行うものである。

・ 官公署の発行した身分証明書に限定した理由

官公署とは国又は地方公共団体の機関の事務所を指すほか、機関そのものを指す。したがって、国又は地方公共団体の事務所なり機関の存在は明確であり、そこから発行された免許証、許可書あるいは身分証明書であって本人の写真が貼付されていれば、既にそれを発行した公の機関によって身分関係が明らかにされたものとして認めることができると判断したためと、手続の簡素化を図ったものである。では、知名度又は信用力の非常に高い大企業ではその存在も周知であるものについてそこで発行された証明書ではなぜいけないのかと言った問題提起もあると思うがそれは大企業と中小企業との判断基準の問題、存続の確認等、検討すべき余地が多々あるところから官公署の発行する証明書のみ容認することとしている。

・ 身分証明書の範囲

官公署の発行した免許証、許可書、身分証明書であって、かつ、本人の写真が貼付され、その写真に浮出しプレスによる証印があるもの、又は写真を特殊加工しているものであり、有効期限の定めのあるものについては、その期限内のものに限る。なお、国際免許で外国発行のものは職員が様式を認識できないため不可とする。

身分証明書等の写真が本人であるかどうか判断できない場合には、住民票による聴聞を行い、なお疑義が解消しない場合は、文書で照会する(条例第5条第2項)。

<参考>官公署の概念 法律学辞典(有斐閣・新法律学辞典)によると、官公署とは国及び地方公共団体の機関の汎称「官署」「公署」をいう。「官署」とは広く国の機関を意味する語であり、「公署」とは公共団体の諸機関又は公共団体のいわゆる役所(例・市役所、都道府県庁)を指すものと定義づけられている。そこで、官署とは国家行政組織法(昭和23年法律第120号)第3条に規定する「別表1」に掲げるものをいう、と限定したらどうかという議論がある。この概念に限定すれば、①裁判所、②会計検査院③人事院④内閣の補助機関等及びその附属機関に勤務する職員の有する身分証明書は、該当しないという不都合が生ずることとなる。国家行政組織法にいう機関は、あくまでも内閣の統轄の下における行政機関をさすものであるということである。 したがって、憲法上内閣から独立の地位にある裁判所、会計検査院あるいは国家行政組織法の適用を受けない内閣官房、法制局、人事院、閣僚審議会、国防会議等並びに、地方自治法第156条第5項に掲げるもの及びその下部組織はいずれも国の機関である。 したがって「官署」とはこれらを含めた概念と解するのが相当である。 第2の疑問点として「公署」の概念であるが、これは地方自治法第1条の2に規定する団体並びに同法第155条、第156条第1項に基づいて設立される行政機関がこれに該当する。

※ 身体障害者手帳等

これらの証明書は有効期限がないため、申請当時の写真のままになっている。したがって、手帳の写真と本人との見分けがつかない場合もある。よってこの場合は、住民票の聴聞も併せて本人確認をし、なおかつ疑義が生じた場合は文書照会による。

<参考>照会書・回答書方式による印鑑登録証交付時の本人及び代理人確認参考資料

有効なもの
官公署が発行し、本人の写真が添付された書類(例) (有効期限の定めのあるものについては、その期限内のものに限る。) 個人番号カード 運転免許証 旅券(パスポート) 在留カード 特別永住者証明書 動力車操縦者運転免許証 海技免状 電気工事士免状 無線従事者免許証 運航管理者技能検定合格証明書 猟銃・空気銃所持許可証 特種電気工事資格者認定証 認定電気工事従事者認定証 耐空検査員の証 航空従事者技能証明書 宅地建物取引士証 船員手帳 戦傷病者手帳 教習資格認定証 検定合格証 身体障害者手帳 精神障害者保健福祉手帳 療育手帳 運転経歴証明書(交付年月日が平成24年4月1日以降のものに限る。) その他官公署(独立行政法人及び特殊法人を含む。)がその職員に対して発行した身分証明書
無効なもの
酒類販売免許 ボイラー技師免許(ボイラー溶接士、ボイラー整備士等) 衛生管理者免許証 危険物取扱主任者免許状 風俗営業許可 古物商許可証 一般乗用旅客自動車運送事業免許証 高圧室内作業主任者免許証 ガス溶接作業主任者免許 ※その他当該身分証明書が、①写真が添付されたものであるか、②確実に本人確認をしたうえで発行されたものか、③職員が当該身分証明書の様式を周知し、本物であるかどうかの識別ができる状態にあるかどうかを考慮し、この要件を満たしていないものについては無効とします。

② 保証書方式

保証書方式とは、本人が窓口に来庁(所)し、朝霞市内で現に印鑑登録をしている者が登録申請書保証書欄をもって登録申請者が本人であることを保証することにより、本人確認及び本人意思の確認を行う方法である。本人確認資料は、保証書による印鑑登録申請に際し、登録者自身が本人であることを保証人のみならず行政側も再確認することによって不正な手段による登録の防止を図り、登録者本人の権利保護に努め、保証書による印鑑登録制度の正確性を更に高めることを目的としているが、確認資料の内容について登録者が全て完全に回答できなければ受け付けられないという性質のものではない。

よって、受付者は聴聞に当たり、特に本人性に疑義が生じないと判断したときは、聴聞の一部(父母の氏名、配偶者の旧姓、その他)を省略して差し支えない。

なお、この確認によって本人性等に疑義が生じた場合は条例上の本人確認の原則である「照会書方式」に手続を変更する等適宜対処するものとする。

<参考例> 保証書による印鑑登録申請は、身分証明書を持参していない者が即日登録を必要とする例外的措置であり、より慎重な対応が求められる。したがって、保証人を付しての印鑑登録申請に対しては、窓口での本人確認をより慎重に行う必要から、次の場合は申請を受理すべきでない。 ・窓口に来た本人と称する申請人の年齢が住民票の生年月日から換算した本人の年齢と相違していると認められる場合 ・印鑑登録申請書と保証書の筆跡が酷似しており、いずれも同一人の記載によるものと思われる場合 上記の場合にあっても、本人に事実確認するなどして疑義が解消されれば受理しても差し支えない。

条例第11条関係

<解説>

印鑑登録者が、印鑑登録証を亡失したときは、直ちにその旨を印鑑登録証亡失届により届け出ることの規定(条例第11条)及び登録印鑑について、印鑑の毀損、滅失などにより事実上登録印鑑の効果がなくなったとき又は登録印鑑の亡失等により廃止しようとするときは、印鑑登録者自ら印鑑登録廃止申請書に印鑑登録証に添えて廃止の申請をしなければならないことを規定(条例第14条)したものである。

印鑑登録証を亡失した際に、直ちに亡失届の届出を印鑑登録者に義務付けたのは、これを放置することにより、印鑑登録証が他人の手に渡り不測の事故を招くおそれがあるためである。

なお、亡失届は印鑑登録の申請と同様本人による届出が原則であるが、やむを得ない理由により本人が届出できない場合は、委任の旨を証する書面を添えて代理人により届出することができる。また、その後印鑑登録証明書を必要とするときは新規登録の手続が必要である。

条例第14条関係

<解説>

印鑑登録廃止の申請は、印鑑登録廃止申請書に印鑑登録証を添えて申請するものであり、この申請を受理する際には必ず印鑑登録証の返還を受けるものとする。したがって、印鑑登録証を亡失したため返還ができない場合は、当該印鑑登録は廃止の取扱いとはせず、印鑑登録証亡失の届出をさせた上で抹消する(条例第11条)。

なお、廃止申請は本人による申請が原則であるが、やむを得ない理由により本人が申請できない場合は、委任の旨を証する書面を添えて代理人により申請することができる。

<参考>登録印鑑と印鑑登録証を同時に亡失したときの取扱い 印鑑登録者が行う手続については、登録印鑑を亡失したときは条例第14条第2項の規定により印鑑登録廃止の申請を、また印鑑登録証を亡失したときは、条例第11条の規定により印鑑登録証亡失の届出を義務づけている。 登録印鑑と印鑑登録証を同時に亡失したときは、印鑑登録廃止申請あるいは印鑑登録証亡失届のいずれに基づき登録抹消を行うかの義務がある。いずれも条例第15条の規定により、当該印鑑登録は抹消されることになるが、条例規定上印鑑登録廃止申請は印鑑登録証の提示が絶対要件としているところから要件を欠く申請は受理できないもので印鑑登録証亡失届により受理すべきものと解される。

※ 印鑑登録証の亡失又は登録印鑑亡失の申請を電話等で連絡してきた場合

印鑑登録の廃止の申請方法は、印鑑登録を受けている者が、自ら書面をもって届け出なければならないとし厳格に規定しているところであるが、緊急やむをえず電話等で「口頭による届出」をすることも想定されるので、その場合は次の方法により処理することとする。

登録印鑑の亡失又は登録印鑑の廃止を書面で届出をすることが、間に合わない等の事由で電話により連絡があったときは、本人の住所、氏名、届出人の氏名、連絡者が代理人の場合は連絡者の氏名、本人との続柄及び電話番号、申請理由等を聴取し、保留台帳(電話用)に記入し、端末操作により印鑑登録証明発行停止処理をする。

また、電話等による保留申請は原則として電話を受けた日から1週間とし、その間に印鑑登録証亡失届又は印鑑登録廃止申請をするよう指導する。届出及び申請の際は証明書交付保留申請の取下げを要するので注意する。

<参考>改印について 印鑑登録者が新しい印鑑を持参して、既に登録している印鑑を替えたい旨の申出があった場合には、既に登録されている印鑑の廃止申請をさせ、当該印鑑登録を抹消した上、条例第4条(登録申請)に基づき、新たに印鑑の登録を申請させる。

条例第15条関係

<解説>

本条は印鑑登録の抹消について7項目に分けたものである。印鑑登録の抹消は大きく、届出又は申請によるもの、住民異動に伴い印鑑登録資格を失うもの、職権によるものに分けられる。

1 届出又は申請によるもの(第1号、第2号、第3号に該当)

(1) 登録廃止(第1号、第3号に該当)

条例第14条第1項又は第2項に規定する印鑑登録廃止申請がなされたとき。

(2) 登録証亡失(第2号に該当)

条例第11条の規定する印鑑登録証亡失届がなされたとき。

2 住基異動に伴い印鑑登録資格を失うもの(第4号、第5号に該当)

(1) 住民基本台帳法第24条の規定に基づく転出届がなされ住民票が消除されたとき。

(2) 戸籍法(昭和22年法律第224号)第86条ないし第94条に規定する届出若しくは報告により、死亡の事実を確認したことにより、住民票を消除したとき。

3 職権によるもの(第6号、第7号に該当)

(1) 氏又は名の変更により、登録されている印影が条例第7条第1項第1号の規定に該当することになったとき。(外国人住民にあっては、通称又は氏名の片仮名表記を含む。)

戸籍法第74条に基づく婚姻届、同法第66条に基づく縁組届、同法第107条又は第107条の2に基づく氏又は名の変更の届出又は住民基本台帳法第9条第2項に基づく通知を受け、かつ、その者の氏若しくは名と異なることとなったときをいう。

(2) その他印鑑登録者について、抹消すべき理由としては以下のようなものが考えられる。

・ 1人で2個以上の印鑑を登録していることが判明したとき。

・ 1個の印鑑を2人以上で共有していることが判明したとき。

・ 成年被後見人になったことを知ったとき。

・ 外国人住民にあっては住民基本台帳法第30条の45の表の上欄に掲げる者でなくなったとき(日本の国籍を取得した場合を除く。)。

・ 上記以外に第三者による虚偽の登録であることが判明した等、抹消すべき事由が生じたとき及び市長が印鑑登録を抹消すべきと判断したとき。

※ この場合の印鑑登録抹消に関しては、慎重に行う必要があるので、住民記録担当と協議の上、適切な対応に心がける。

条例第9条関係

<解説>

本条は印鑑の登録を受けた者に対して印鑑登録証を直接交付することを規定したものである。

1 印鑑登録証の交付

印鑑登録証の交付時期は条例第6条により登録したときで、本人又はその代理人に回答書を提出させ登録要件が完備し印鑑登録をしたときとし、登録申請者又は代理人に直接交付するものである。ただし、文書による照会が省略される場合はこの限りでない。

交付の際には、印鑑登録申請書の印鑑登録証受領者氏名欄に署名をさせる。回答書を持参した者が代理人である旨を申し立てたときは、照会書の印鑑登録証受領者氏名欄に、印鑑登録証受領者として代理人に署名をさせる。

※ 直接交付するとは

登録申請者は又は代理人に手渡しすることであるから、例えば書留郵便で登録申請者へ郵送するとか、回答書を持参した者以外の者に、印鑑登録証を交付することはできないものである。

2 印鑑登録証の効力

印鑑登録証とは、印鑑が登録済である旨を証するものであると同時に、印鑑登録証明書申請等においては、これを提示させることにより本人の意思を形式的に確認する機能を有するものである。

つまり、印鑑登録証の所持者は本人又はその代理人に相違ないであろうという本人擬制を成立させ、印鑑登録証を提示した者は本人又はその代理人であるとして、印鑑登録証明書を交付する。このように、印鑑登録証は印鑑登録証明書を発行するために、介在する唯一の要件であり、極めて重要な役割を果たすものであるから亡失などの理由による再交付は行わない。

※ 本人擬制とは

ある事実(法律要件)Aを法律処理の便宜から、それとは異なる事実Bと同じものとして扱う。Bに認められた法律効果をAの場合にも発生させようとすること。

3 印鑑登録証の記載事項

印鑑登録証の登録番号は印鑑登録原票の登録番号と同一でなければならない。また、第2項では印鑑登録証に登録番号だけしか記載されていないのは、本人の意思に反して他人の手に印鑑登録証が渡り、不測の事故を招くおそれがあるからである。

条例第10条関係

<解説>

本条は、印鑑登録証が著しく汚損、毀損したためこれを引き続き所持させることは、当該印鑑登録証であることの識別が困難になるおそれがある場合、申請により印鑑登録証を回収し、引替えに新しい印鑑登録証を交付する旨を規定したものである。

1 申請人

本人申請及び代理人

印鑑登録証再交付の申請は、印鑑登録者及び代理人による申請も可とする。

2 再交付の処理手順

旧印鑑登録証(ラミネートタイプ)の場合、同番号での再交付が可能であったが現印鑑登録証(磁気タイプ)においては、同番号での再交付ができないため、新規付番をし、再交付とする。旧印鑑登録証持参の場合、ラミネートタイプの印鑑登録証の再交付はできないので、引替交付の手続により、磁気タイプの印鑑登録証を交付する。

3 印鑑登録証の返還

印鑑登録証の再交付申請を受理するためには、著しく汚損又は毀損した登録証の返還が絶対条件となる。

印鑑登録証の再交付は手続上、申請に基づき処理するよう規定されているが、汚損、毀損の適否は事実上窓口において判断し指導する。登録番号の判断ができないときは、その印鑑登録証は再交付の対象ではなく、証亡失の扱いとなるので注意する。

<参考>「著しく汚損又は毀損した」とは 1 汚損又は毀損の判断基準について 条例や規則等には汚損又は毀損の判断基準となりうるものは何も記されていない。強いて言えば市条例施行規則第6条において印鑑登録証及び印鑑登録再交付申請書とを照合し、相違ないことを確認することから、最低の条件として、登録番号が原票と照合できるものでなければならない。 2 登録番号以外の汚損、毀損について 登録番号の確認ができても、本市で発行したものと判読できない場合は再交付及び引替交付の対象とならない。

条例第8条関係

<解説>

本条は、印鑑登録原票の登録事項を明記したものである。登録事項のうち本条第3号から第5号までについては、当該印鑑登録申請者の住民票の記載と完全に一致しなくてはならない。

※ 登録年月日について

登録年月日は、印鑑登録手続の完了した日である。即日登録の場合は登録申請の日であり、照会書方式にあっては回答書の持参があった日である。

条例第8条第2項関係

<解説>

印鑑登録原票とは、条例第8条第1号から第6号までを、磁気媒体に記録したものをいう。

朝霞市印鑑施行規則第5条関係

(1) 印鑑登録原票の改製方法

印鑑登録原票を改製する場合は、当該印鑑登録者にその旨を通知し、登録印鑑及び印鑑登録証を提示させることによって行う。

<補足>代理人による申請の場合

代理人の申請により行う場合においては、登録印鑑と印鑑登録証を提示することにより正式な授権行為があったとみなされるので、委任の旨を証する書面は必要としない。

(2) 改製の事由

① 印鑑登録原票に登録された印影が不鮮明になったとき。

② 印鑑登録原票が汚損又は破損したとき。

③ その他、改製の必要が認められるとき。

(3) 改製により除印となった旧印鑑登録原本の保存方法

印鑑登録原票を改製した場合の旧原本は転出等により抹消した登録印鑑原本とともに保存する。

<注意事項>改製処理上の注意点

原票改製の際、押印する印影が改製される原票の印影と同一であるかどうか、必ず確認すること。確認に当たっては、必ず「重ね照合」の方法による。

条例第12条

<解説>

住民基本台帳に基づく届出通知等によって、印鑑登録原票の登録事項(「氏名」「出生年月日」「住所」)に変更があった場合は、条例第15条の規定により印鑑登録を抹消するほか、本人の届出を待つまでもなくこれを職権で修正できる旨を規定した。

印鑑の回復

印鑑の回復とは、登録が抹消されている者の登録を回復することをいい、一般的には、誤って住民登録を抹消した場合に適用する。

○回復する場合→転出取消(転出予定日以前の転出とりやめ。)をした場合の印鑑登録

※ 予定の転出届出の場合は、印鑑登録証は回収しない取扱いとする。ただし、異動日をもって印鑑登録が抹消になる旨の説明をし、異動日以降に印鑑登録証を処分してもらうように伝える。異動日の前日までは印鑑証明を交付することが可能であるので注意する。

×回復しない場合→

住民登録を職権解除されたものの印鑑登録

住民登録を回復(転出予定日以降の転出とりやめ。)した場合の印鑑登録

※ 既に転出しているとき、又は同日転出の転出届出の場合は、なるべく印鑑登録証を回収し、印鑑登録が抹消になる旨の説明をする。(印鑑登録証を回収できない場合は、処分してもらうように伝える。)

条例第17条関係

<解説>

本条は、印鑑登録証明書について印鑑登録原票の写しを交付する旨を規定したものである。証明内容としては、印影、住所、氏名、出生年月日の4項目とする。ただし、外国人住民に係る住民票に通称若しくは片仮名表記又は、通称及び片仮名表記が記録されている場合にあっては、これも証明内容とする。

1 印鑑登録証明書

印鑑登録証明書とは、あくまでも市区町村に届け出てある印影の写しに相違ないことを証明するものであって、これに本人確認の機能までもたせることは証明書の性質になじまない。

これは、印鑑証明(直接証明方式)が印鑑登録証明書(間接証明方式)に変わったことにより、既に登録してある印影の写しを市区町村長が証明することにより、証明文も直接証明の「この印鑑は、登録のものに相違ないことを証明する。」という印鑑そのものの証明から「この写しは登録された印影と相違ないことを証明します。」といった形に変化した。すなわち、本人が市区町村に登録してある印影はこのようなものであるとの証明にとどまり、印鑑登録証明書を所持するものが本人であるといった機能はない、としている。

2 印鑑登録証明書の記載事項

印鑑登録証明書の記載事項は、印鑑の登録を受けている者に係る「印影の写し」について、市区町村長が証明するものであり、印影の写しが誰のものであるかを特定するため、氏名、出生年月日、住所を記載することとしている。

条例第18条関係

<解説>

本条は、印鑑登録証明の申請について規定したものである。

印鑑登録証明書の交付申請は申請人自ら出頭し、印鑑登録証を添えて申請しなければならない。

本制度においては当該印鑑登録証明書の申請が印鑑登録者本人の意思によるものであること確認する一手段として印鑑登録証を交付しており、印鑑登録証明申請には、印鑑登録証明書交付申請書の提出と併せて印鑑登録証の提示を義務づけたものである。したがって、申請の受付に当たって印鑑登録証の提示が絶対条件であり、印鑑登録証を提示した者に限り印鑑登録証明書を交付するものである。これは申請者の特別な事由のいかんにかかわらず、印鑑登録証の提示がないときは、たとえ本人が登録印鑑を提示して申請しても受理してはならない。

1 申請人

印鑑登録証明書の交付申請は、本人及び代理人が自ら窓口に出頭して行うことが原則である。

しかし、本人自ら申請することができないときは、代理人による申請が認められる。この場合、印鑑登録証を提示することによって、委任の旨を証する書面は要しない。これは代理人による場合でも印鑑登録証の持参があれば、本人より正当な授権行為がなされたものとみなし取り扱うからである。

※ 代理人による印鑑登録証明書の交付申請を受けた場合に委任の旨を証する書面を求めない理由

印鑑登録証が手渡しを原則とする直接的な交付方法により、印鑑の登録を受けた者又はその代理人に交付しているため、印鑑登録証の所持者は本人又はその代理人に相違ないであろうという本人擬制が成立していることによるものである。印鑑登録をしていることの意思表示である印鑑登録証の提示をさせることにより、提示者が代理人であっても、委任の旨を証する書面の提出がなくても印鑑登録証明書を交付するものである。

2 申請の方法

① 印鑑登録の証明を受けようとする者(本人又は代理人)が、本庁総合窓口課、内間木支所、朝霞台出張所又は朝霞駅前出張所において、印鑑登録証明書交付申請書を記入した上、印鑑登録証を提示して申請しなければならない。

② 交付申請書は申請者自ら記入するものであり、特に代理人の場合本人の住所及び氏名、出生年月日欄の記載は厳密に審査するものとし、記入の誤りの訂正については教示しないことを原則とするが、社会通念上同字と解釈されているものは、そのまま受け付けても差し支えない。

③ 印鑑登録証明書の交付申請があったときは、提示された印鑑登録証の登録番号と申請書に記載された登録番号を確認したのち印鑑登録証を申請者に返還し、当該申請書の記載事項と印鑑登録原票の登録事項(登録番号、住所、氏名、出生年月日)とを確認したのちに受理する。

※ 障害等により自署できないが意思能力を有する者からの申請

障害等により自署不能の者の申請については聴聞等による十分な意思確認を行い、職員が代筆したのち、読み聞かせ代筆の旨を申請書に記載する。

3 交付申請の際の本人確認

印鑑登録証明書の交付申請に当たっての本人の意思確認は、印鑑登録証のもつ効力(本人擬制の効果)から、印鑑登録証明書を交付する場合に当たっては「印鑑登録証の提示をした者を本人又はその代理人として扱う」ことができるので、当該交付申請に明らかに疑義がある場合を除いては必要としない。

<参考>15歳未満又は成年被後見人と思われる者が代理人となって印鑑登録証明書の請求をした場合 民法第102条には、代理人は能力者たることを要しない旨規定されている。しかしながら、この場合にいう能力者というのは行為能力を指すものであって、意思能力をも要しないということではないと解されている。よって、代理人としての届出があった場合には当該届人には能力者たることを要しないが意思能力があることが必要である。 しかし、窓口において個別に届出人の意思能力の有無、15歳未満であるか、また、成年被後見人であるかどうかの判断は非常に困難である。これらのことから、申請書の記入ができ、かつ、質疑等に答えられれば受理せざるを得ない。

4 印鑑登録証明書の交付申請時の特例処理

・ 転出の届出をした者が印鑑登録証を提示して印鑑登録証の交付申請をした場合

転出の届出をした者から転出予定日前に交付申請がなされたときは、転出予定日前においては住民であることに変わりがないので、印鑑登録証の提示を求め印鑑登録証明書を交付する。この場合、転出予定先等に未転入であることを確認するため当市発行の転出証明書の提示を求めなければならない。

・ 国外転出者の場合

国外転出予定者とて、住民である要件は市外転出予定者と何ら変わりがないが、転出証明書は交付しないことから、予定日前であれば、印鑑登録証のみの提示を求めて、印鑑登録証明書を交付するものとする。

<参考>印鑑登録証明書の公用請求について 公用請求すなわち、国又は地方公共団体がその職務の遂行のためにする請求に応じて、印鑑登録証明書を発行してよいかどうかどうだが、公用請求においては、通常は印鑑登録証の提示がない。ところが、条例第19条の規定するところによれば印鑑登録証を提示した者についてのみ、印鑑登録証明書を交付することになっている。したがって、請求には応じられないため印鑑登録証の提示と公文書の提出されたものに限り印鑑登録証明書を発行する。

条例第19条関係

<解説>

本条は印鑑登録証明書の交付申請に際して、印鑑登録証を提示した者に限り、印鑑登録証明書を交付する旨規定したものである。したがって申請者の特別な事由のいかんにかかわらず、印鑑登録証の提示のないものについては交付できない。

1 印鑑登録証明書の交付申請における制限

印鑑登録証明書の交付申請に当たり、申請の要件が整っていなかったり印鑑登録証明書以外の証明を求められたときは、これを受理することはできないものである。

① 当該登録印鑑の印鑑登録証を提示しないとき。

印鑑登録証の機能及び印鑑登録証明書の交付申請の要件を欠くので、当該申請に係る印鑑登録証明書の交付申請は受理できない。

② 印鑑登録証明書以外の証明を求められたとき。

印鑑登録証明書は「かねて届け出てある印影の写しに相違ない。」ことを証明するものである。ゆえに以下の証明はできないものである。

・ 印鑑登録証明書の交付方法以外による証明

・ 抹消した印鑑登録に係る証明

・ 印鑑登録証明書の再証明

2 証明書交付保留制度(証明書交付保留設定・解除)

登録者本人からの申請により、証明書交付保留を設定し、一定期間証明書の交付ができないようにする制度。交付保留期間中は本人から取り下げられない限り、証明書の交付はもちろん、廃止、登録等の手続はできないものとする(住民基本台帳関連異動は除く。それに伴う変更、廃止は含まない。住民基本台帳関連異動についての保留は別途に住民基本台帳担当の指示に従う。)。

原則として、本人が文書(印鑑登録証明書交付保留申請書)により申請したものを対象とするが、交付保留制度の趣旨を鑑みて、文書が提出されるまでの間便宜上の措置として、相当と認めるときは、電話でも一定期間の交付保留を認める。

その際は、印鑑登録証亡失又は、登録印鑑亡失の申請を電話で連絡してきたときと同じ扱いとする。相当期間が経過した場合には、端末操作により発行停止を解除する。引き続き交付保留を希望する者は、期限が切れるまでに新たに申請する。また交付保留を解除したい者は、本人が文書(印鑑登録証明書交付保留取下げ書)により、交付保留の解除を申請する。申請に対しては端末操作により発行停止を解除する。申請者に対して、この制度を適用するかどうかは申請書の内容(特に申請理由)で判断する(決裁を必要とする。)。

○受付方法(設定)

(電話による申請)

①申請者 本人・家族・同一世帯員

②受付者 印鑑登録担当者

③期限 文書提出期間として受付より1週間とする。

(文書による申請)

① 申請者 本人・代理人(委任状添付)

② 受付者 印鑑登録担当者

③ 期限 最長6ヶ月

④ 申請方法 印鑑登録証明書交付保留申請書・登録印鑑・印鑑登録証・代理人の場合は委任状

⑤ 決裁 課長専決

○処理方法

(電話による申請)

① 申請者に制度の効果、取下げ方法等説明

② 台帳記入

③ 端末機による保留設定(期限は1週間)

※ 電話による申請 決裁不要

(文書による申請)

① 書類審査

② 決裁

③ 申請者に制度の効果、取下げ方法等説明

④ 台帳記入

⑤ 端末機による保留設定(期限は6ヶ月)

副本にも保留設定明示

※ 文書による申請 決裁要

○受付処理方法(解除)取下げは保留設定したところでする。

A 期限切れは職権による解除

B 解除は本人申請に限る。

① 「印鑑登録証明書交付保留取下げ書」・登録印鑑・印鑑登録証

② 本人確認(免許・パスポート・その他本籍、家族状況等の聞き取りによる判断)

③ 端末機により解除する。

※ 電話による申請に対する取下げ 決裁不要

※ 文書による申請に対する取下げ 決裁要

条例第19条の2関係

<解説>

いわゆるコンビニ交付開始により、印鑑登録をしている者で、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)第2条第7項の個人番号カード(利用者証明用電子証明書付きのカードに限る。)を所有している者は、本市が契約しているコンビニエンスストアにあるキオスク端末機に必要な事項を入力することによって、印鑑登録証明書の交付を申請し、当該交付を受けることができる。なお、窓口での証明書交付は必ず印鑑登録証の提示によるものとし、個人番号カード提示による証明書の交付は認めないものとする。

条例第20条関係

<解説>

印鑑事務は住民の利便のために行う事務であるが、準法律的行政事務(公証行為)と解されており、その実際は住民の財産及び権利義務に重大な関係を有することとなるので、この事務の取扱いについては、特に慎重でなければならない。例えば、性別年齢等から判断して申請者が本人かどうか疑わしいときは、その確認のために関係人に対して事務処理に必要な範囲において事実調査をする必要がある。その際、無用のトラブルを避けるため本条の規定を設けたのである。

1 調査、質問

本人及び本人の意思の確認等、印鑑の登録及び証明に関する正確性を保持するため、必要に応じ、担当職員は関係人に対し質問し、又は、文書、印鑑の提示を求める等の調査をすることができる。

<参考>印鑑事務の聴聞調査権について 印鑑登録証明事務は市の権力的作用に属する行政作用であるから、その目的達成に必要な範囲で聴聞調査権を与えることは差し支えない。ただし、その根拠として印鑑条例中に必要な規定を設けることが適当である(昭和32年2月8日発法令相第319号自治省行政課長回答)。

条例第21条関係

<解説>

本条は、印鑑の重要性に鑑み、偽造盗用等の不正使用を防止するため、印鑑登録原票その他関係書類は、一般の閲覧(印鑑登録者本人を含む。)を禁止したものである。ただし、検察官、警察官が令状を提示して捜査若しくは押収するとき、又は裁判所から文書の提出を求められたときなどは、これに応じて差し支えない。

1 閲覧禁止の原則

印鑑登録原票、抹消した印鑑登録原票及びその他印鑑の登録並びに証明に関する書類(各種申請書、回答書等)については、印鑑登録者本人の権利を保護し、取引の安全を確保するため、一般の閲覧に供してはならない。したがって、印鑑登録者の利害関係人はもちろんのこと、印鑑登録者の配偶者、親族及び印鑑登録者自身といえども閲覧等の請求には原則として応じられない。また、職員であっても担当者以外の者に、みだりに閲覧することは許されない。

2 閲覧禁止の例外

① 印鑑登録者本人からの照会

照会事項が、印鑑登録者本人の保護と利益に直接関係する相当の事由があると認められ本人からの申出であり、かつ、閲覧申請者が当該印鑑を登録した本人であることを確認できるときに限り、照会に応じ当該記載事項(登録番号、印影を除く。)の内容について事務取扱上、可能な範囲で応じ教示しても差し支えないものとする。

② 本人からの照会に応じる条件

例外的に本人による照会に応じる場合は、以下の条件が満たされなければならない。

・ 本人であることが確認できること。

条例第5条第3項第1号に該当する疎明資料による確認できることが望ましいが、これに該当しない疎明資料の提示、住民票の記載事項の聴聞などによっても本人であることが確認できること。

・ 閲覧を請求するに足りる理由のあること。

印鑑登録に関して、本人の意思に基づかない届出又は申請がなされたとの申出と共になされた照会の請求には応ぜざるをえない。

また、発行された印鑑登録証明書が使用された損害事件等が発生、又は発生するおそれが確実に予想される場合、事件の発生と発行された印鑑登録証明書との間に相当の因果関係が認められるときに、関係書類の照会が本人の利益を保護する上で必要であると判断される場合

・ 事務取扱上、可能な照会であること。

保存期間を経過した書類は照会回答できない。また、閲覧対象がある程度特定できるものでなければならない。そもそも、閲覧対象は閲覧を請求する理由によって制約され、また具体的に特定できる性質のものである。以上のことが条件となるが、教示するに当たっては当該申出の個々の事由ごとに、相当の事由の存否等について慎重に審査した上、照会事項について教示するか否かを判断し取り扱うようにする。

③ 裁判所等からの照会

印鑑登録に関する書類の内容について、検察官、司法警察官が刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第197条(捜査に必要な取調)に基づき令状を提示し、捜査又は押収に及んだときは、これに応じて差し支えない。

その他、刑事訴訟法第99条(裁判所からの差押、提出命令)、同法第279条(裁判所からの公務所等に対する照会)、民事訴訟法(平成8年法律第109号)第186条(裁判所からの調査の嘱託)、同法第226条(裁判所からの書証の送付の嘱託)等に基づく請求についても同様である。

ただし、印鑑登録原票の押収又は送付請求があった場合には、その写しを送付することは差し支えないが、印鑑登録証明交付事務に支障が生ずることから刑事訴訟法第99条に基づく場合を除き原則として、原票の送付請求には応じられない。

④ 弁護士法(昭和24年法律第205号)第23条の2により弁護士会から照会があったとき。

・ 印鑑登録申請書、印鑑登録証明書交付申請書等、印影部分以外に係る部分の報告を求められたとき。

弁護士法第23条の2第2項は、弁護士がその職務活動を円滑に執行処理するために設けられた規定であり、所属弁護士会がその権限を行使するものである。

しかし、弁護士が職務上知り得た秘密を保持する義務(弁護士法第23条)は、弁護士が依頼者の請求により委任事務の処理状況を報告する義務(民法第645条)に優先するものではないので、依頼者の請求があれば、これを依頼者に告げざるを得ないし、その後依頼者がその秘密を漏えい、乱用することを有効に阻止するための制度上の保証は存在しない(昭和51年12月21日大阪高裁判例)。

また、市長村民税課税台帳の記載内容を弁護士会に報告することの是非について内閣法制局見解として「弁護士会の照会は、照会を申し出た弁護士の依頼者の利益のためのものであるから、他人の私人の秘密を犠牲にすべきでない」との理由で報告を拒否すべき旨回答した行政実例がある。

これらの判例及び行政実例の趣旨並びに条例上の閲覧禁止規定が設けられた趣旨からして、弁護士への依頼者が印鑑登録者本人以外の場合には、弁護士会への報告は応じない扱いとする。

なお、弁護士への依頼者が印鑑登録者本人の場合には、印鑑登録制度が本人の利益を守り取引の安全に寄与するためにあることから、損害事件の発生等、請求するに足りる相当の理由があると認められる場合は、申請書等の記載事項につき報告すること。ただし、この場合でも申請書そのものはもとより、写しについても提出しないこと。

・ 印影に係る部分の報告を求められたとき。

印鑑登録証明書の交付申請をする場合には条例第17条にあるとおり、印鑑登録証を提示して申請しなければならないとされており、印影に係る部分につき報告を求めるということは、印鑑登録証明の交付を求めているものであるが、これは条例第19条に定める印鑑登録証を提示したもののみ、印鑑登録証明書を交付するという要件を欠くものである。

そもそも、依頼者が登録者本人の場合には通常どおりの請求を行えば足りるものであり、依頼者が第三者の場合には、印鑑登録制度が本人の利益を守り取引の安全に寄与するためにあること、また、条例上もこのような趣旨から閲覧を禁止していること及び判例及び行政実例の趣旨からして請求には応じられない。

<参考>弁護士法第23条の2 弁護士は受任している事件について、所属弁護士会に対し、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることを申し出ることができる。当該弁護士会はその申出が適当でないと認めるときは、これを拒絶することができる。 2 弁護士会は、前項の規定による申出に基づき、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

<文書の保存年限>

除印鑑原票 5年

印鑑登録申請書 2年

印鑑登録交付申請書 1年

その他の印鑑に関する文書 1年

<印鑑の登録及び証明に関する文書の種類>

(1) 印鑑登録申請書(様式第1号)

(2) 印鑑登録原票(様式第3号)

(3) 印鑑登録証(様式第4号)

(4) 印鑑登録照会書、印鑑登録回答書、委任状(様式第2号)

(5) 印鑑登録証再交付申請書、印鑑登録証亡失届、印鑑登録廃止申請書(様式第5号)

(6) 印鑑登録証明書交付申請書(様式第6号)

(7) 印鑑登録証明書(様式第7号)

条文の見出し

  1. 本文

条文

本文 条例第1条、第2条関係

<解説>

印鑑条例全体を通じた決まり(総則)として、条例第1条で条例制定の目的、条例第2条で事務処理に当たっての職務を定めたものである。条例の制定の目的は、次の3項目に要約することができる。

・ 条例は印鑑の登録及び証明事務について必要な基本的事項、手続事項を定めてこれを事務処理の規範とする。

・ 印鑑の登録及び証明事務は、正確かつ迅速に処理されなければならない。

・ 印鑑の登録及び証明事務は、住民の利便を増進するとともに、取引の安全に寄与するために、円滑に運営されなければならない。

基本的事項の申請及び届の種類としては、以下のとおりである。

・ 印鑑登録申請 (条例第4条)

・ 印鑑登録証亡失届 (条例第11条)

・ 印鑑登録廃止申請 (条例第14条)

・ 印鑑登録証明書交付申請 (条例第18条)

印鑑登録及び証明事務については住民の権利義務に重大な影響を及ぼすものであるから、特に処理に当たっては、住民の権利保護に慎重を期するとともに、事務処理の効率化に努めなければならない。

<参考>印鑑証明事務に関する判例の抜粋 「印鑑証明事務は、私人の権利義務に重大な関係を有するものであるから、これを軽々に取り扱うことは許されない。」(昭和34年3月16日名古屋高裁判決)

条例第3条関係

<解説>

本条は、印鑑の登録を受けることができる者の要件を規定し、登録できる印鑑を1人1個に限定したものである。

1 印鑑登録地について

印鑑の登録を受けることができる者は、住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)により当該市区町村に住所を有する自然人、すなわち住民票に記録されているもの(住所地主義)に限られる。

<参考>住所地主義を採用した背景(本籍主義―折衷主義―住所地主義) 寄留法(大正3年3月31日法律第27号)の時代には、生活の本拠が本籍地にあったところから、印鑑登録も本籍地に届け出るものとされていた(いわゆる本籍地主義)。 その後、本籍地のほかに住所地でも印鑑登録ができるようになり(いわゆる折衷主義)、現代では生活の本拠が住所地に移ったことにより、住民の利便を考慮して住民基本台帳に記録があることにより、登録資格を有する住所地主義を採用することになったのである。

2 印鑑登録者について

○印鑑登録できる者

朝霞市において住所を有し、住民基本台帳法に基づく住民票に記録されている者で意思能力を有するものに限られる。

×印鑑登録できない者

・ 朝霞市に住所を有しない者

・ 皇族(住民基本台帳法第39条(適用除外)並びに同法施行令第33条に基づき住民基本台帳に記録されないこととなっているので、印鑑登録はできない。)

・ 意思能力を有しない者

・ 満15歳未満の者

・ 住民基本台帳法の適用を除外されている外交官及び駐留軍人とその家族等

※ 外国人の印鑑登録について

もともと印鑑証明制度は日本固有のものとされ、外国人にはなじみの浅いものであるが日本国内で広く商取引等を行う場合には、どうしても印鑑証明が必要となってくるのが実態であって、外国人とてその例外とすることはできないところである。そこで、条例においても外国人に印鑑登録の道を開いている。ただし、日本に駐在する外国の大使、公使、領事など外交官や駐留軍人とその家族は、住民基本台帳法の適用を除外されているので当然に印鑑登録はできないものである。

<参考>外交官、駐留軍人等の救済制度 外国人が自己のもつ権利を行使し、法令の定めるところにより、あるいは任意で文書に署名した場合、その署名が真実本人のものに相違ないことの証明を取引の当事者が、必要とするときは、当該取引の当事者である外国人は自国の在日領事館の「公証人」に対してサイン証明を請求できることとなっている。また領事館においても、「自国の者の利益を保護するために必要と認めたとき」は、サイン証明を交付している。このサイン証明の効果は、日本の市区町村長の発行する印鑑証明と何ら変わるところがない。 ※ 外国人の署名押印及び無資力証明に関する法律(明治32年3月10日法律第50号)

3 印鑑登録資格の有無について

① 住民登録の有無

印鑑登録の要件としては、形式的には住民基本台帳に記録されていることが必要となるが、実質的には客観的居住の事実を基礎とし、これに当該居住者の主観的居住の意思を有することが必要となる。

<参考法令> 民法(明治29年法律第89号)第22条、住民基本台帳法第4条、地方自治法(昭和22年法律第67号)第10条

② 意思能力の有無

意思能力を有しない者とは、印鑑登録する意思を示すことができない者をいう。

印鑑登録は自らの意思に基づいて行うものであるので、これを普遍的な制度として条例に定めるとした場合、そこには「意思能力の有無を判断する上で、一般的かつ妥当と考えられる年齢」を基準として資格制限をせざるを得ない。それには、立法上の問題や他の法令との関連をも考慮し、15歳未満の者については印鑑の登録をすることができないものとしている。

<参考>印鑑登録資格対象者から満15歳未満の者を除外した根拠 ・15歳未満の子の氏の変更は、その法定代理人が代わって行う。(民法第791条) ・養子となる者が、15歳未満であるときは、その法定代理人が代わって縁組の承諾を行う。(民法第797条) ・満15歳に達した者は、遺言をすることができる。(民法第961条)

③ 成年被後見人の取扱について

成年被後見人からの次の申請等については、法定代理人の同行を求め、法定代理人の同意を必要とする。

・ 印鑑登録申請(法第4条)

・ 印鑑登録申請の確認に係る回答書の持参(法第5条第2項)

ただし、成年被後見人からの次の申請等については、法定代理人の同行を必要とせず、職権で抹消する。

・ 印鑑登録証亡失の届出(法第11条)

・ 印鑑登録廃止の申請(法第14条)

<参考>成年被後見人からの印鑑登録の申請の際に、法定代理人の同行と同意を求め、印鑑登録の廃止の申請等の際に法定代理人の同行を不要とした根拠 印鑑登録証明事務処理要領の一部改正に係る質疑応答の追加等について(令和元年12月12日付け総行住第128号)において、成年被後見人から印鑑登録の申請等を受けた場合は、法定代理人が同行し、当該成年被後見人本人による申請等があるときは、当該成年被後見人は意思能力を有するものとして、申請等を受け付けることとして差し支えないと示されているため。 なお、本市においては、成年被後見人の経済的な利益を保護するため、同行した法定代理人の同意を求めることとする。 また、成年被後見人から印鑑の登録の廃止の申請等を受けた場合においては、法定代理人が同行しないときは、当該印鑑の登録を職権で抹消することとして差し支えないと示されているため。

・ 成年被後見人については印鑑登録担当者において一括管理する。

・ 成年被後見人(代理人を含む。)が来庁(所)して登録申請や印鑑登録証明書の交付申請があったときは、状況を十分判断した上で説明する。

④ 15歳以上の未成年者及び被保佐人について

未成年者とは、満18歳に達していないものをいう(民法第4条)。被保佐人とは、家庭裁判所から保佐開始の審判を受けた者をいう(民法第12条)。これらの者からの印鑑登録の申請については、法定代理人又は保佐人の同意の有無に関係なく登録資格を有する。

※ 成年被保佐人が印鑑登録資格を有する理由としては、次のことがらである。

・ 重要な財産上の行為について、保佐人の同意を必要とするものの、その他の行為は単独で行えること。(民法第13条)

・ 印鑑登録申請の際に本人の意思確認も行い得ること。

⑤ 破産宣告者の取扱

本人及び本人の意思確認に支障がないこと及び破産宣告者は宣告後、契約行為等ができることなどにより印鑑登録の申請はできる。

⑥ 登録申請が、本人の意思であることを確認できないもの

印鑑登録の受理に当たっては、「本人であること、本人の意思によりなされていることを確認しなければならないこと」を基本原則としている。ゆえに、申請人が本人の意思に基づくものであるか疑わしいときや、特に必要と認めたときは、単に形式的審査にとどまらず、実質的審査を行った上で登録の受否を決定する必要がある。

つまり、住民票のみならず戸籍簿等の公簿との照合による聴聞も行い、なお返答、態度により疑問をいだかせるときは、電話による照会、本人宅への調査出向等の確認の手段を尽くし、本人の利益を擁護するための万全の措置を講ずるべきであって、これがため印鑑の登録及び証明に若干の日時を要する場合が生じてもやむを得ないと考えるべきである。

4 1人1個主義

1人1個とは、1人1印章、1印影に限るという意味である。印鑑登録証明書は、これをもって取引行為者本人の同一性及び取引行為が、本人の意思に基づくものであることを確認するために利用されている。したがって、一人で複数の印鑑登録がなされていることは、社会通念に反するばかりでなく印鑑登録制度そのものを損なうことになる。また、1人で何個も印鑑登録を認めたとすれば、登録印鑑個数が極めて多くなり、死蔵、埋蔵印が増え印鑑登録事務の煩雑さに伴う誤処理の発生、更には複数の印鑑を利用した不正事件等が発生するおそれもある。1人1個とする事務取扱上の原則は、印鑑登録証明制度が発足した当初からの基本的な取扱いであり、これからも変わることのない原則である。

<参考> ・両面印刻の印鑑 1個の印材の両端に印を刻んでいるものは、他の者と兼用したり認印と実印として兼用することも考えられるので、登録することはできない。 ・共有の印鑑 1個の印鑑を夫と妻又は、親と子などの数人で登録することはできない。 ・登録印鑑の再使用 印鑑を登録していた者が死亡等により当該印鑑登録が抹消された場合には、条例第7条の要件を満たす限り、当該印鑑を相続人等が使用して登録することは差し支えない。

条例第7条関係

<解説>

本条は登録できない印鑑を6項目に分け判定の基準を例示したものである。印鑑登録は印鑑登録者の意思に基づいて行われるべきものであり、登録印鑑は一身専属のものなので、本人の考えで自由に届出ができるものに違いないが、これを制度として形づくり、市区町村が処理すべき公共事務であるとする現行法体系のもとでは、印鑑登録証明制度上の法則を保つ上である程度の制限規定を設けなければならない。

<参考>判例、印鑑条例につき合憲であるとされた事例 地方公共団体がその行政事務に属する印鑑証明及び登録に関する事務の簡素化を図る趣旨をもって、戸籍簿又は住民票に記載されている氏名に用いられた漢字、片仮名又は平仮名以外のローマ字などで表された印鑑の登録を受け入れない旨を定めた条例の規定は憲法第21条(表現の自由)、第12条(国民の自由及び権利)、第29条(財産権)、第94条(条例の制定権)に違反しない。(昭和34年12月15日東高判・昭和33年(ネ)1286号、行裁例集10巻12号2581頁)

条例第7条第1項及び2項関係

<解説>

印鑑に表す文字(写し出される印影)は、住民基本台帳に記録されている文字でなければならない。ただし、外国人住民のうち非漢字圏の外国人住民が住民票の備考欄に記録されている氏名の片仮名表記又はその一部を組み合わせたもので表されている印鑑により登録を受けようとする場合には、当該印鑑を登録することができる。

※ 字体の取扱いについて

印鑑に表す字体については、一般的にはてん書、隷書、楷書、行書、草書、古印のいずれかの書体をもって彫刻してもよいのであるが、要は戸籍又は住民票に記載されている氏名と同一であることが、判読できるもの(社会通念上、一般的常識をもって判読できる程度)であればよい。

新旧の関係にある字体については、印刻に彫る字体として新旧の字体のどちらでの字体で彫っても差し支えない。

なお、書体については古くから学問的にも研究されてきているところであり、相当の専門的知識を必要とする場合もあり得るので、実務上疑義のあるときは書体に関する専門書を調べる等の配慮をなすべきである。

○登録できる印鑑

・ 氏名を印刻しているもの

・ 氏だけを印刻しているもの

・ 名だけを印刻しているもの

・ 氏に名の頭文字を付したもの

・ 氏の頭文字と名の頭文字を組み合わせたもの(注1)

・ 女性で、名に子を付したりあるいは付けないもの

・ 名が変体がなであるものを、平仮名又は変体がなの字源の漢字に書き換えているもの(注2)

・ 書体、氏名を表示していることがわかり印刻の慣用書体も難解なものでないもの

・ 旧字体を当用漢字に書き換えているもの

・ 一般に同字として印刻に常用され又は慣用されているもの

・ 印刻の都合や慣習で「…之印」、「…印」、「之章」と付加して印刻したもの(注3)

・ 輪郭内に竜紋や唐草模様等の簡単な紋様を付して印刻したもの(注4)

・ 外国人住民は通称名及び片仮名表記が、住民基本台帳に記録されている場合にはその通称名及び片仮名表記

・ 外国人住民が登録する印鑑に表す文字については、ファーストネーム、ミドルネームをイニシャル(頭文字)で表すことができる。

※ 印刻されている氏名は、住民基本台帳に記録されているものとする。

×登録できない印鑑

・ 住民基本台帳に記録されている氏名を表していないもの

・ 漢字を平仮名又は片仮名に、あるいはその逆に書き換えたもの(注5)

・ 別字に書き換えたもの

・ ローマ字で印刻したもの

・ 平仮名を片仮名に、又は片仮名を平仮名に書き換えたもの

・ 漢字、平仮名、片仮名を変体がなに書き換えたもの

・ 氏の一部と名の一部を組み合わせたものであっても、その組合せが慣用的でないもの

・ 芸名、ペンネーム、雅号、通称名(住民基本台帳に記録された外国人住民を除く。)等を印刻したもの

・ 屋号、身分、肩書等、有意事項を合わせて刻印したもの

・ 顔写真入のもの

・ 外国人で本名、通称名及び片仮名表記を組み合わせたもの

・ アルファベット氏名を片仮名又は平仮名に書き換えたもの(注6)

・ アルファベット氏名の頭文字の組合せ又は頭文字だけのもの

※ 注意事項

注1 組合せにより本人の印鑑と認め難いもの、若しくは他人の印鑑となりかねないものは登録すべきでない。

注2 変体がなを片仮名に、平仮名又は片仮名を変体がなに書き換えたものは、認めていない。

注3 印章作成上単に「章」を加えているものは、他の氏名に誤読されるおそれがあり登録印鑑として、不適当な場合もあるので注意を要する。

注4 外枠が模様のものは登録できない。

注5 例外として制度改正に伴う登録替え期間(昭和51年8月1日から昭和52年7月31日まで)に登録替えを行った者で既登録印に限って認めている。

注6 片仮名若しくは平仮名で通称名又は片仮名表記を登録している場合を除く。

条例第7条第1項第2号関係

<解説>

職業、資格等登録申請者の氏名以外の事項を表した印鑑は登録できない。もともと市区町村が行う印鑑登録証明事務は、自然人(個人)を対象として行われるものであって、職業、資格などの事項が本人とどのように係わっているかまで証明するものではない。また、これらの事項を確認する方法は市区町村にはない。

条例第7条第1項第3号関係

<解説>

変形しやすい材質の印鑑は、現状及び将来における印影の照合等に問題を起こしやすい。たとえ登録し得たとしても、印鑑登録証明の利用者(市民)に不利益を与えるおそれがあり、有害な結果をまねくと考えることから登録を受け入れないものである。

○登録できる印鑑→変形しない材質の印鑑

×登録できない印鑑→変形しやすい材質(ゴム印、鉛印、ベークライト印、エボナイト印、ろう石印など)の印鑑、シンナー等で溶ける印鑑

※ 注意事項

合成樹脂プレス製の印鑑(既成印、三文判)については、同一の印影を大量生産するので、印鑑登録証明書の印影と押印された印鑑の印影との同一性を判断することが困難である。そのために、本人あるいは第三者に対して損害を与えたり、いろいろなトラブルが発生するおそれがあるので原則としては、当該申請は受理しないこととし、手彫りの印鑑で登録するよう窓口で対応する。

しかし、これらの印鑑はその定義自体明確でなく、客観的な根拠を示すことができないため、登録の可否の判断基準を明らかにすることが困難である。したがって、いわゆる三文判で登録申請があった場合、これを絶対に受理しないとはいえず、印鑑登録制度の趣旨を詳しく説明するしかない。

条例第7条第1項第4号関係

<解説>

○登録できる印鑑→正常な位置で押印した場合、その印影の最長が8.1mm以上で、かつ25mmの正方形に収まるもの

×登録できない印鑑→印影の一辺の長さが25mmの正方形に収まらないもの、又は一辺の長さが8mmの正方形に収まるもの

条例第7条第1項第5号関係

<解説>

×登録できない印鑑→印面が平らでないもの、自己流のくずしや極端な図案化等により、本人の氏名を表示していると認められないもの

※ 注意事項

指輪印がこれに該当する。指輪印は、大切に扱っていても常時携帯することによって、本人の知らない間に固いものに触れて印影のカドが摩滅するおそれがあり、押印の仕方によって印影がずれたり朱肉のつき方がまばらになることがある。これらの点から指輪印については、登録印として適当でない。

条例第7条第1項第6号関係

<解説>

×登録できない印鑑

→外枠(輪郭)のないもの

外枠が3割以上欠損しているもの

外枠が模様のもの、逆さ彫刻(いわゆる逆さ彫り)

故意に毀損した状態と同様の状態として調整したもの(印刻の慣習上用いられているものは除く。)

その他市長が登録印鑑として明らかに適当でないと認めるもの

※ 注意事項

輪郭全体の3分の1までの欠損を登録可能としているが、一般的にその判断は、職員の判断を困難ならしめ、トラブルの発生要因となりやすい。客観的にみても、その判断は不可能と考えられる。以上のことから、原則的には登録印鑑と認めることはできないと判断すべきである。

しかし、一律に外枠のほんの一部(3分の1程度)が欠けている印鑑での登録を受け入れないことは、困難であることが予想されるので、代替すべき印鑑がなく緊急性を要するものに限り、印鑑登録を認めざるを得ない。

条例第4条関係

<解説>

印鑑登録の申請は原則として印鑑の登録を受けようとする者(登録申請者)が自ら窓口に出頭し印鑑登録申請書に必要事項(住所、氏名、生年月日)を記載押印し登録印鑑とともに窓口に提出しなければならない。ただし、登録申請者が病気、その他やむを得ない理由により、自ら登録を受けようとする印鑑を持参して申請することができないときは、委任の旨を証する書面を添えて代理人により申請することができることとし、申請者の便宜を図っている。

1 登録申請者について

① 本人出頭主義(原則)

印鑑の登録申請は原則として本人自ら本庁総合窓口課、内間木支所又は朝霞台出張所若しくは朝霞駅前出張所に来庁して、登録を受けようとする印鑑を印鑑登録申請書に添えて、申請しなければならない。したがって、郵送による申請等、本人又は代理人が来庁(所)しない方法による申請は一切認められない。

※ 「自ら申請する」とは

「自ら申請しなければならない」とは、自らの意思により、本人自身が出頭して印鑑の登録に関する所定の手続を行うことを意味しているものである。

したがって、本人自ら出頭せず家族等によって登録申請を行う場合には、使者の取扱いをしないで全て代理人として、所定の手続を行わせるものである。

② 代理人による申請(例外)

印鑑の登録は、原則として本人申請主義を採用し、その例外として「病気、その他やむを得ない理由」により自ら来庁(所)できないときに限って、「委任の旨を証する書面」を添えて代理人により申請することができる。それでは、「やむを得ない理由」とは、これを具体的に例示することは、極めて難しい問題である。要はその客観的事実と主観意思によって決められるのであるが、代理人から「委任の旨を証する書面」を添えて印鑑登録の申請がなされた場合には、やむを得ない理由の存否、程度はともかくとして当該申請は受けざるを得ない。しかし、法理からすれば印鑑の登録事務は厳格に処理しなければならないものであるから、代理人による申請は不正登録防止等の見地からも、その濫用は避けなければならない。

2 代理人について

本人が病気その他やむを得ない理由で、自ら申請(届)できないとき、代理人により委任行為ができる旨規定したものである。

代理人が、次の申請を行う場合は、必ず委任の旨を証する書面を提出させなければならない。

① 印鑑登録申請 (条例第4条)

② 回答書持参 (条例第5条)

③ 印鑑登録証再交付 (条例第10条)

④ 印鑑登録証の亡失届 (条例第11条)

⑤ 印鑑登録廃止申請 (条例第14条)

<参考>代理人について 民法第102条には、代理人は能力者たることを要しない旨規定されている。しかしながら、この場合にいう能力者とは行為能力を指すものであって、意思能力をも要しないということではないと解している。また、委任事務について、ある程度の自由裁量が認められているので、委任を受けた事項に対する認識及び弁別並びにその実行能力が要求される。以上のことから、代理人は一般的にこれらの意思能力及び実行能力等を有するとされる15歳以上の者でなければならない。

3 委任の旨を証する書面について

印鑑登録申請の場合の委任は民法に規定する任意代理であると解されるので、一定の方式を必要とする法律行為ではない。しかし、一般の慣習として代理権を授与したことを証拠づけるものとして、委任の旨を証する書面を代理人に交付して行われるので、代理人による印鑑登録申請にも、委任の旨を証する書面の添付を要することとされている。

通常の場合、書面には委任事項、代理人の住所、氏名、生年月日、委任状作成年月日、委任する者(本人)の住所、氏名が記載され、印鑑(申請印)が押印されていなければならない。委任の旨を証する書面とは、委任状、代理権授与通知書、代理人選任届等を総称したものである。

委任の旨を証する書面については、昭和49年5月20日付け自治省回答で本人の委任する意思が明示されていると認められる場合は、委任状のほかに代理権授与通知書又は代理人選任届若しくは委任通知書でも差し支えないとの有権解釈を示している。

① 委任状

委任状とは委任者が受任者に対して一定の法律行為その他の事務の処理をすることを託する委任契約を締結する場合に、委任事務の処理上、その相手方である第三者に対して、真正に代理権の授与があったことを受任者をして証明させるため交付するものである。

② 代理権授与通知・代理人選任届

当事者の一方(本人)が相手方に対して、第三者(代理人)を自己の代理人として選任し、一定の法律行為その他の事務の処理をすることを委託した旨を通知する書面をいう。

※ 委任状とは

委任とは、民法第643条に定めたるところによる委任(当事者が一方が法律行為をなすことを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによってその効力が生ずるもの)のほか、同法第656条に定める準委任(法律行為にあらざる事務の委託)をも含むものである。

① 委任事項 印鑑登録申請(登録申請印)

委任事項内容 新規登録する場合

② 委任事項 印鑑登録証再交付(登録印及び印鑑登録証)

委任事項内容 印鑑登録再交付の場合

③ 委任事項 印鑑登録証亡失(登録印)

委任事項内容 印鑑登録証亡失の場合

④ 委任事項 登録印鑑の亡失(認印及び印鑑登録証)

委任事項内容 登録印鑑亡失の場合

⑤ 委任事項 印鑑登録証亡失及び登録印鑑の亡失(認印)

委任事項内容 印鑑登録証と登録印鑑亡失の場合

⑥ 委任事項 登録印鑑の使用廃止(登録印及び印鑑登録証)

委任事項内容 改印する場合

※ ( )は、委任状と共に申請の際必要なもの。印鑑登録を廃止(③~⑥)し、新規登録する場合は③から⑥までの該当する委任事項を書いた委任状と①の委任事項を書いた委任状が必要である。

4 自署できない者の取扱いについて

本人が窓口に申請に来たが、障害等により自署することが不可能な場合は、複数の職員の立会いのもとに申請内容を聞き取り、職員が代書し本人に読み聞かせ確認する。なお、申請書の欄外の余白にその旨を記載し、代書した者及び立会人の署名をしておく。

本人が来庁(所)できない場合の委任の旨を証する書面は、本人以外の者が代書することになるがこの場合、後日の争いを避けるため代理人より申立書を提出させ、必要に応じて診断書を添付させる。また、回答書記入に際しても申立書を記載させ、本人のぼ印を押させるものとする。

申立書に記載させる主な内容は次のとおりである。

・ 代書者(申立人)の氏名

・ 登録する人(本人)が書写不能であることの理由

・ その委任を証する書面は本人の指示のもとに作成したこと。

・ 申請書の作成年月日

・ 申立人の署名・押印

・ 登録する人(本人)のぼ印(右手親指又は左手親指)

回答書記入に際しても申立書を記載させ、本人のぼ印を押させる。

代書者(申立人)は、同居の親族等身内のものが行うことが適当である。

※ 注意事項

代理申請を受理するに当たって、委任の旨を証する書面を求める趣旨はその申請が、本人の意思に基づいてなされているか否かの確認の手段としてである。

したがって、書面の記入内容や本人の意思確認に疑義が生じた場合は、状況により電話その他の方法で直接本人に照会し書面の存否、本人の意思確認等の必要な調査を行わなければならない。

条例第6条関係

<解説>

登録申請についての本人又は本人意思の確認方法を示すとともに、規定に基づく印鑑登録申請の確認をしたときは、直ちにこれを登録すべきことを規定したものである。

1 登録申請の受理について

印鑑登録の申請は、印鑑登録申請書に必要事項を記入し、かつ、登録を受けようとする印鑑を添えて受け付ける。また、代理人が登録を申請する場合は、委任の旨を証する書面が必要となる。

登録申請者(本人)又は、その代理人から印鑑の登録申請があったときは当該登録申請が本人の意思に基づくものかどうか、また、申請書の記載内容が住民基本台帳の記載内容と相違ないかどうか照合し、その他必要な事項について審査する。すなわち、申請者の住所、氏名、生年月日等を住民票と照合し、現在、印鑑登録をしていないこと及び委任の旨を証する書面の要件及び提出された登録印鑑が欠格条項に触れるか審査する。提出された書類又は登録印鑑が全て適正であると認められた場合は、当該登録申請が受理される。この登録証方式は(間接証明)は、登録及び証明制度の根幹をなすものであり、登録申請の審査は厳正を期さなければならない。

2 文書照会方式について(本人確認の原則)

文書照会方式とは、登録申請の受付を行った場合に、印鑑登録しようとする本人に対して文書による照会書を郵送し、登録申請者に回答書及び本人確認参考資料(官公署発行の証明書、資格確認書、年金手帳等をいう。以下同じ。)を照会書発送窓口まで持参させることにより本人確認及び本人の意思確認を行う方法である。本人の意思確認は、窓口における聴聞等の形式審査だけでは必ずしも万全ではない。そこで本人が間違いなく印鑑登録を申請したかどうか再確認するため行うものである。したがって、条例第5条第2項では本人の意思を確認するとともに万全を期するため、登録申請者の住民票上の住所あてに親展で照会書を郵送し、その回答書及び本人確認参考資料を持参させることを原則としたものである。

条例第5条第4項に規定する回答書の提出期限は、条例施行規則第4条第5項により照会書発送の日から起算して30日以内とし、その期限内に回答のないときは、当該申請を無効とする(最終応答日が祝祭休日に当たる場合は翌日とする。)。

<参考例> 11月29日から12月5日までの間に受理したものは、最終応答日は翌年の初日開庁日となる。

<事務処理>

登録申請者が自己を証明する資料を持参しないとき又は代理人による申請の場合は、他の登録申請要件を具備していても、即日登録できず申請の受理のみがなされ、①、②の処理を行う。後日、登録申請者来庁の場合は、回答書及び当該申請者の本人確認参考資料、代理人来庁の場合は、回答書並びに当該申請者の本人確認参考資料及び当該代理人の本人確認参考資料が登録申請を受理した窓口に提出(本人確認参考資料については提示)されたときに、③、④の処理により登録の処理を行う。

① 印鑑登録申請書の内容を確認し、端末操作により照会登録を行う。

② 端末操作(照会登録)により出力した照会書を登録申請者あてに郵送し、印鑑登録申請書は一時保管する。

③ 登録申請者又は代理人から回答書が窓口に提出された場合は、一時保管していた印鑑登録申請書を取り出し回答書と照合する。ただし、回答書を持参した者が、代理人である場合は、登録申請者に回答書のうち委任状まで記入してもらう。

④ 照合の結果、相違ないことが確認できた場合は、端末操作(本登録)により、登録処理を行い当該印鑑登録証を交付する。

⑤ 回答期限が切れた登録申請等は、取消し、当該登録申請は無効とする。

<参考>照会書・回答書方式による印鑑登録証交付時の本人及び代理人確認参考資料

身分証明書等一覧
官公署が発行し、本人の写真が添付された書類(例) (有効期限の定めのあるものについては、その期限内のものに限る。) 個人番号カード 運転免許証 旅券(パスポート) 在留カード 特別永住者証明書 動力車操縦者運転免許証 海技免状(小型船舶操縦免許証を含む。) 電気工事士免状 無線従事者免許証 運航管理者技能検定合格証明書 猟銃・空気銃所持許可証 特種電気工事資格者認定証 認定電気工事従事者認定証 耐空検査員の証 航空従事者技能証明書 宅地建物取引士証 船員手帳 戦傷病者手帳 教習資格認定証 検定合格証 身体障害者手帳 精神障害者保健福祉手帳 療育手帳 運転経歴証明書(交付年月日が平成24年4月1日以降のものに限る。) その他官公署(独立行政法人及び特殊法人を含む。)がその職員に対して発行した身分証明書
本人・代理人を推測できる書類
資格確認書 年金手帳 その他官公署発行の身分証明書 本人の写真が添付された学生証(本人確認資料の記入が必要となる。)

※ 補足

・ 照会書が返戻されてきた場合の対応

返戻されてきた照会書は、氏名、住所、方書き等を再確認し、再度照会書を発送する。再発送する場合には照会書の余白に再発行である旨を表示することとする。

なお、表札等が表示されていないために照会書が返戻されてきたような場合は、印鑑登録しようとする本人に対して表札等を表示するよう指導する。

・ 登録申請後、照会書が届いていない旨の申出があった場合

登録申請後、上記の申出があった場合は、回答期限内の申出に限り照会書を再度発送する。また、登録申請者の過失(紛失、破棄等)が判明した場合も回答期限内の申出に限り照会書を再度発送する。なお、回答期限経過後の申出に対しては、新たに印鑑登録申請手続を行うよう指導する。

3 即日登録について(例外規定)

文書による照会を原則とするが、住民の利便を考慮し、本人確認の厳正を失しない範囲として本人自ら来庁(所)し、印鑑登録の申請をした場合で条例第5条第3項第1号又は第2号に該当した場合は、原則である文書照会による確認は省略し、即日登録をすることができるものとした。

① 身分証明書方式

条例第5条第3項第1号に規定する証明(書)とは、官公署の発行した免許書、許可書、身分証明書、在留カード、特別永住者証明書又は外国人登録証明書であって、本人の写真に浮出しプレスによる証印があるもの又は運転免許証のごとく写真を特殊加工してあるもの(条例施行規則第4条第3項)を提示することによって、本人確認及び本人の意思確認を行うものである。

・ 官公署の発行した身分証明書に限定した理由

官公署とは国又は地方公共団体の機関の事務所を指すほか、機関そのものを指す。したがって、国又は地方公共団体の事務所なり機関の存在は明確であり、そこから発行された免許証、許可書あるいは身分証明書であって本人の写真が貼付されていれば、既にそれを発行した公の機関によって身分関係が明らかにされたものとして認めることができると判断したためと、手続の簡素化を図ったものである。では、知名度又は信用力の非常に高い大企業ではその存在も周知であるものについてそこで発行された証明書ではなぜいけないのかと言った問題提起もあると思うがそれは大企業と中小企業との判断基準の問題、存続の確認等、検討すべき余地が多々あるところから官公署の発行する証明書のみ容認することとしている。

・ 身分証明書の範囲

官公署の発行した免許証、許可書、身分証明書であって、かつ、本人の写真が貼付され、その写真に浮出しプレスによる証印があるもの、又は写真を特殊加工しているものであり、有効期限の定めのあるものについては、その期限内のものに限る。なお、国際免許で外国発行のものは職員が様式を認識できないため不可とする。

身分証明書等の写真が本人であるかどうか判断できない場合には、住民票による聴聞を行い、なお疑義が解消しない場合は、文書で照会する(条例第5条第2項)。

<参考>官公署の概念 法律学辞典(有斐閣・新法律学辞典)によると、官公署とは国及び地方公共団体の機関の汎称「官署」「公署」をいう。「官署」とは広く国の機関を意味する語であり、「公署」とは公共団体の諸機関又は公共団体のいわゆる役所(例・市役所、都道府県庁)を指すものと定義づけられている。そこで、官署とは国家行政組織法(昭和23年法律第120号)第3条に規定する「別表1」に掲げるものをいう、と限定したらどうかという議論がある。この概念に限定すれば、①裁判所、②会計検査院③人事院④内閣の補助機関等及びその附属機関に勤務する職員の有する身分証明書は、該当しないという不都合が生ずることとなる。国家行政組織法にいう機関は、あくまでも内閣の統轄の下における行政機関をさすものであるということである。 したがって、憲法上内閣から独立の地位にある裁判所、会計検査院あるいは国家行政組織法の適用を受けない内閣官房、法制局、人事院、閣僚審議会、国防会議等並びに、地方自治法第156条第5項に掲げるもの及びその下部組織はいずれも国の機関である。 したがって「官署」とはこれらを含めた概念と解するのが相当である。 第2の疑問点として「公署」の概念であるが、これは地方自治法第1条の2に規定する団体並びに同法第155条、第156条第1項に基づいて設立される行政機関がこれに該当する。

※ 身体障害者手帳等

これらの証明書は有効期限がないため、申請当時の写真のままになっている。したがって、手帳の写真と本人との見分けがつかない場合もある。よってこの場合は、住民票の聴聞も併せて本人確認をし、なおかつ疑義が生じた場合は文書照会による。

<参考>照会書・回答書方式による印鑑登録証交付時の本人及び代理人確認参考資料

有効なもの
官公署が発行し、本人の写真が添付された書類(例) (有効期限の定めのあるものについては、その期限内のものに限る。) 個人番号カード 運転免許証 旅券(パスポート) 在留カード 特別永住者証明書 動力車操縦者運転免許証 海技免状 電気工事士免状 無線従事者免許証 運航管理者技能検定合格証明書 猟銃・空気銃所持許可証 特種電気工事資格者認定証 認定電気工事従事者認定証 耐空検査員の証 航空従事者技能証明書 宅地建物取引士証 船員手帳 戦傷病者手帳 教習資格認定証 検定合格証 身体障害者手帳 精神障害者保健福祉手帳 療育手帳 運転経歴証明書(交付年月日が平成24年4月1日以降のものに限る。) その他官公署(独立行政法人及び特殊法人を含む。)がその職員に対して発行した身分証明書
無効なもの
酒類販売免許 ボイラー技師免許(ボイラー溶接士、ボイラー整備士等) 衛生管理者免許証 危険物取扱主任者免許状 風俗営業許可 古物商許可証 一般乗用旅客自動車運送事業免許証 高圧室内作業主任者免許証 ガス溶接作業主任者免許 ※その他当該身分証明書が、①写真が添付されたものであるか、②確実に本人確認をしたうえで発行されたものか、③職員が当該身分証明書の様式を周知し、本物であるかどうかの識別ができる状態にあるかどうかを考慮し、この要件を満たしていないものについては無効とします。

② 保証書方式

保証書方式とは、本人が窓口に来庁(所)し、朝霞市内で現に印鑑登録をしている者が登録申請書保証書欄をもって登録申請者が本人であることを保証することにより、本人確認及び本人意思の確認を行う方法である。本人確認資料は、保証書による印鑑登録申請に際し、登録者自身が本人であることを保証人のみならず行政側も再確認することによって不正な手段による登録の防止を図り、登録者本人の権利保護に努め、保証書による印鑑登録制度の正確性を更に高めることを目的としているが、確認資料の内容について登録者が全て完全に回答できなければ受け付けられないという性質のものではない。

よって、受付者は聴聞に当たり、特に本人性に疑義が生じないと判断したときは、聴聞の一部(父母の氏名、配偶者の旧姓、その他)を省略して差し支えない。

なお、この確認によって本人性等に疑義が生じた場合は条例上の本人確認の原則である「照会書方式」に手続を変更する等適宜対処するものとする。

<参考例> 保証書による印鑑登録申請は、身分証明書を持参していない者が即日登録を必要とする例外的措置であり、より慎重な対応が求められる。したがって、保証人を付しての印鑑登録申請に対しては、窓口での本人確認をより慎重に行う必要から、次の場合は申請を受理すべきでない。 ・窓口に来た本人と称する申請人の年齢が住民票の生年月日から換算した本人の年齢と相違していると認められる場合 ・印鑑登録申請書と保証書の筆跡が酷似しており、いずれも同一人の記載によるものと思われる場合 上記の場合にあっても、本人に事実確認するなどして疑義が解消されれば受理しても差し支えない。

条例第11条関係

<解説>

印鑑登録者が、印鑑登録証を亡失したときは、直ちにその旨を印鑑登録証亡失届により届け出ることの規定(条例第11条)及び登録印鑑について、印鑑の毀損、滅失などにより事実上登録印鑑の効果がなくなったとき又は登録印鑑の亡失等により廃止しようとするときは、印鑑登録者自ら印鑑登録廃止申請書に印鑑登録証に添えて廃止の申請をしなければならないことを規定(条例第14条)したものである。

印鑑登録証を亡失した際に、直ちに亡失届の届出を印鑑登録者に義務付けたのは、これを放置することにより、印鑑登録証が他人の手に渡り不測の事故を招くおそれがあるためである。

なお、亡失届は印鑑登録の申請と同様本人による届出が原則であるが、やむを得ない理由により本人が届出できない場合は、委任の旨を証する書面を添えて代理人により届出することができる。また、その後印鑑登録証明書を必要とするときは新規登録の手続が必要である。

条例第14条関係

<解説>

印鑑登録廃止の申請は、印鑑登録廃止申請書に印鑑登録証を添えて申請するものであり、この申請を受理する際には必ず印鑑登録証の返還を受けるものとする。したがって、印鑑登録証を亡失したため返還ができない場合は、当該印鑑登録は廃止の取扱いとはせず、印鑑登録証亡失の届出をさせた上で抹消する(条例第11条)。

なお、廃止申請は本人による申請が原則であるが、やむを得ない理由により本人が申請できない場合は、委任の旨を証する書面を添えて代理人により申請することができる。

<参考>登録印鑑と印鑑登録証を同時に亡失したときの取扱い 印鑑登録者が行う手続については、登録印鑑を亡失したときは条例第14条第2項の規定により印鑑登録廃止の申請を、また印鑑登録証を亡失したときは、条例第11条の規定により印鑑登録証亡失の届出を義務づけている。 登録印鑑と印鑑登録証を同時に亡失したときは、印鑑登録廃止申請あるいは印鑑登録証亡失届のいずれに基づき登録抹消を行うかの義務がある。いずれも条例第15条の規定により、当該印鑑登録は抹消されることになるが、条例規定上印鑑登録廃止申請は印鑑登録証の提示が絶対要件としているところから要件を欠く申請は受理できないもので印鑑登録証亡失届により受理すべきものと解される。

※ 印鑑登録証の亡失又は登録印鑑亡失の申請を電話等で連絡してきた場合

印鑑登録の廃止の申請方法は、印鑑登録を受けている者が、自ら書面をもって届け出なければならないとし厳格に規定しているところであるが、緊急やむをえず電話等で「口頭による届出」をすることも想定されるので、その場合は次の方法により処理することとする。

登録印鑑の亡失又は登録印鑑の廃止を書面で届出をすることが、間に合わない等の事由で電話により連絡があったときは、本人の住所、氏名、届出人の氏名、連絡者が代理人の場合は連絡者の氏名、本人との続柄及び電話番号、申請理由等を聴取し、保留台帳(電話用)に記入し、端末操作により印鑑登録証明発行停止処理をする。

また、電話等による保留申請は原則として電話を受けた日から1週間とし、その間に印鑑登録証亡失届又は印鑑登録廃止申請をするよう指導する。届出及び申請の際は証明書交付保留申請の取下げを要するので注意する。

<参考>改印について 印鑑登録者が新しい印鑑を持参して、既に登録している印鑑を替えたい旨の申出があった場合には、既に登録されている印鑑の廃止申請をさせ、当該印鑑登録を抹消した上、条例第4条(登録申請)に基づき、新たに印鑑の登録を申請させる。

条例第15条関係

<解説>

本条は印鑑登録の抹消について7項目に分けたものである。印鑑登録の抹消は大きく、届出又は申請によるもの、住民異動に伴い印鑑登録資格を失うもの、職権によるものに分けられる。

1 届出又は申請によるもの(第1号、第2号、第3号に該当)

(1) 登録廃止(第1号、第3号に該当)

条例第14条第1項又は第2項に規定する印鑑登録廃止申請がなされたとき。

(2) 登録証亡失(第2号に該当)

条例第11条の規定する印鑑登録証亡失届がなされたとき。

2 住基異動に伴い印鑑登録資格を失うもの(第4号、第5号に該当)

(1) 住民基本台帳法第24条の規定に基づく転出届がなされ住民票が消除されたとき。

(2) 戸籍法(昭和22年法律第224号)第86条ないし第94条に規定する届出若しくは報告により、死亡の事実を確認したことにより、住民票を消除したとき。

3 職権によるもの(第6号、第7号に該当)

(1) 氏又は名の変更により、登録されている印影が条例第7条第1項第1号の規定に該当することになったとき。(外国人住民にあっては、通称又は氏名の片仮名表記を含む。)

戸籍法第74条に基づく婚姻届、同法第66条に基づく縁組届、同法第107条又は第107条の2に基づく氏又は名の変更の届出又は住民基本台帳法第9条第2項に基づく通知を受け、かつ、その者の氏若しくは名と異なることとなったときをいう。

(2) その他印鑑登録者について、抹消すべき理由としては以下のようなものが考えられる。

・ 1人で2個以上の印鑑を登録していることが判明したとき。

・ 1個の印鑑を2人以上で共有していることが判明したとき。

・ 成年被後見人になったことを知ったとき。

・ 外国人住民にあっては住民基本台帳法第30条の45の表の上欄に掲げる者でなくなったとき(日本の国籍を取得した場合を除く。)。

・ 上記以外に第三者による虚偽の登録であることが判明した等、抹消すべき事由が生じたとき及び市長が印鑑登録を抹消すべきと判断したとき。

※ この場合の印鑑登録抹消に関しては、慎重に行う必要があるので、住民記録担当と協議の上、適切な対応に心がける。

条例第9条関係

<解説>

本条は印鑑の登録を受けた者に対して印鑑登録証を直接交付することを規定したものである。

1 印鑑登録証の交付

印鑑登録証の交付時期は条例第6条により登録したときで、本人又はその代理人に回答書を提出させ登録要件が完備し印鑑登録をしたときとし、登録申請者又は代理人に直接交付するものである。ただし、文書による照会が省略される場合はこの限りでない。

交付の際には、印鑑登録申請書の印鑑登録証受領者氏名欄に署名をさせる。回答書を持参した者が代理人である旨を申し立てたときは、照会書の印鑑登録証受領者氏名欄に、印鑑登録証受領者として代理人に署名をさせる。

※ 直接交付するとは

登録申請者は又は代理人に手渡しすることであるから、例えば書留郵便で登録申請者へ郵送するとか、回答書を持参した者以外の者に、印鑑登録証を交付することはできないものである。

2 印鑑登録証の効力

印鑑登録証とは、印鑑が登録済である旨を証するものであると同時に、印鑑登録証明書申請等においては、これを提示させることにより本人の意思を形式的に確認する機能を有するものである。

つまり、印鑑登録証の所持者は本人又はその代理人に相違ないであろうという本人擬制を成立させ、印鑑登録証を提示した者は本人又はその代理人であるとして、印鑑登録証明書を交付する。このように、印鑑登録証は印鑑登録証明書を発行するために、介在する唯一の要件であり、極めて重要な役割を果たすものであるから亡失などの理由による再交付は行わない。

※ 本人擬制とは

ある事実(法律要件)Aを法律処理の便宜から、それとは異なる事実Bと同じものとして扱う。Bに認められた法律効果をAの場合にも発生させようとすること。

3 印鑑登録証の記載事項

印鑑登録証の登録番号は印鑑登録原票の登録番号と同一でなければならない。また、第2項では印鑑登録証に登録番号だけしか記載されていないのは、本人の意思に反して他人の手に印鑑登録証が渡り、不測の事故を招くおそれがあるからである。

条例第10条関係

<解説>

本条は、印鑑登録証が著しく汚損、毀損したためこれを引き続き所持させることは、当該印鑑登録証であることの識別が困難になるおそれがある場合、申請により印鑑登録証を回収し、引替えに新しい印鑑登録証を交付する旨を規定したものである。

1 申請人

本人申請及び代理人

印鑑登録証再交付の申請は、印鑑登録者及び代理人による申請も可とする。

2 再交付の処理手順

旧印鑑登録証(ラミネートタイプ)の場合、同番号での再交付が可能であったが現印鑑登録証(磁気タイプ)においては、同番号での再交付ができないため、新規付番をし、再交付とする。旧印鑑登録証持参の場合、ラミネートタイプの印鑑登録証の再交付はできないので、引替交付の手続により、磁気タイプの印鑑登録証を交付する。

3 印鑑登録証の返還

印鑑登録証の再交付申請を受理するためには、著しく汚損又は毀損した登録証の返還が絶対条件となる。

印鑑登録証の再交付は手続上、申請に基づき処理するよう規定されているが、汚損、毀損の適否は事実上窓口において判断し指導する。登録番号の判断ができないときは、その印鑑登録証は再交付の対象ではなく、証亡失の扱いとなるので注意する。

<参考>「著しく汚損又は毀損した」とは 1 汚損又は毀損の判断基準について 条例や規則等には汚損又は毀損の判断基準となりうるものは何も記されていない。強いて言えば市条例施行規則第6条において印鑑登録証及び印鑑登録再交付申請書とを照合し、相違ないことを確認することから、最低の条件として、登録番号が原票と照合できるものでなければならない。 2 登録番号以外の汚損、毀損について 登録番号の確認ができても、本市で発行したものと判読できない場合は再交付及び引替交付の対象とならない。

条例第8条関係

<解説>

本条は、印鑑登録原票の登録事項を明記したものである。登録事項のうち本条第3号から第5号までについては、当該印鑑登録申請者の住民票の記載と完全に一致しなくてはならない。

※ 登録年月日について

登録年月日は、印鑑登録手続の完了した日である。即日登録の場合は登録申請の日であり、照会書方式にあっては回答書の持参があった日である。

条例第8条第2項関係

<解説>

印鑑登録原票とは、条例第8条第1号から第6号までを、磁気媒体に記録したものをいう。

朝霞市印鑑施行規則第5条関係

(1) 印鑑登録原票の改製方法

印鑑登録原票を改製する場合は、当該印鑑登録者にその旨を通知し、登録印鑑及び印鑑登録証を提示させることによって行う。

<補足>代理人による申請の場合

代理人の申請により行う場合においては、登録印鑑と印鑑登録証を提示することにより正式な授権行為があったとみなされるので、委任の旨を証する書面は必要としない。

(2) 改製の事由

① 印鑑登録原票に登録された印影が不鮮明になったとき。

② 印鑑登録原票が汚損又は破損したとき。

③ その他、改製の必要が認められるとき。

(3) 改製により除印となった旧印鑑登録原本の保存方法

印鑑登録原票を改製した場合の旧原本は転出等により抹消した登録印鑑原本とともに保存する。

<注意事項>改製処理上の注意点

原票改製の際、押印する印影が改製される原票の印影と同一であるかどうか、必ず確認すること。確認に当たっては、必ず「重ね照合」の方法による。

条例第12条

<解説>

住民基本台帳に基づく届出通知等によって、印鑑登録原票の登録事項(「氏名」「出生年月日」「住所」)に変更があった場合は、条例第15条の規定により印鑑登録を抹消するほか、本人の届出を待つまでもなくこれを職権で修正できる旨を規定した。

印鑑の回復

印鑑の回復とは、登録が抹消されている者の登録を回復することをいい、一般的には、誤って住民登録を抹消した場合に適用する。

○回復する場合→転出取消(転出予定日以前の転出とりやめ。)をした場合の印鑑登録

※ 予定の転出届出の場合は、印鑑登録証は回収しない取扱いとする。ただし、異動日をもって印鑑登録が抹消になる旨の説明をし、異動日以降に印鑑登録証を処分してもらうように伝える。異動日の前日までは印鑑証明を交付することが可能であるので注意する。

×回復しない場合→

住民登録を職権解除されたものの印鑑登録

住民登録を回復(転出予定日以降の転出とりやめ。)した場合の印鑑登録

※ 既に転出しているとき、又は同日転出の転出届出の場合は、なるべく印鑑登録証を回収し、印鑑登録が抹消になる旨の説明をする。(印鑑登録証を回収できない場合は、処分してもらうように伝える。)

条例第17条関係

<解説>

本条は、印鑑登録証明書について印鑑登録原票の写しを交付する旨を規定したものである。証明内容としては、印影、住所、氏名、出生年月日の4項目とする。ただし、外国人住民に係る住民票に通称若しくは片仮名表記又は、通称及び片仮名表記が記録されている場合にあっては、これも証明内容とする。

1 印鑑登録証明書

印鑑登録証明書とは、あくまでも市区町村に届け出てある印影の写しに相違ないことを証明するものであって、これに本人確認の機能までもたせることは証明書の性質になじまない。

これは、印鑑証明(直接証明方式)が印鑑登録証明書(間接証明方式)に変わったことにより、既に登録してある印影の写しを市区町村長が証明することにより、証明文も直接証明の「この印鑑は、登録のものに相違ないことを証明する。」という印鑑そのものの証明から「この写しは登録された印影と相違ないことを証明します。」といった形に変化した。すなわち、本人が市区町村に登録してある印影はこのようなものであるとの証明にとどまり、印鑑登録証明書を所持するものが本人であるといった機能はない、としている。

2 印鑑登録証明書の記載事項

印鑑登録証明書の記載事項は、印鑑の登録を受けている者に係る「印影の写し」について、市区町村長が証明するものであり、印影の写しが誰のものであるかを特定するため、氏名、出生年月日、住所を記載することとしている。

条例第18条関係

<解説>

本条は、印鑑登録証明の申請について規定したものである。

印鑑登録証明書の交付申請は申請人自ら出頭し、印鑑登録証を添えて申請しなければならない。

本制度においては当該印鑑登録証明書の申請が印鑑登録者本人の意思によるものであること確認する一手段として印鑑登録証を交付しており、印鑑登録証明申請には、印鑑登録証明書交付申請書の提出と併せて印鑑登録証の提示を義務づけたものである。したがって、申請の受付に当たって印鑑登録証の提示が絶対条件であり、印鑑登録証を提示した者に限り印鑑登録証明書を交付するものである。これは申請者の特別な事由のいかんにかかわらず、印鑑登録証の提示がないときは、たとえ本人が登録印鑑を提示して申請しても受理してはならない。

1 申請人

印鑑登録証明書の交付申請は、本人及び代理人が自ら窓口に出頭して行うことが原則である。

しかし、本人自ら申請することができないときは、代理人による申請が認められる。この場合、印鑑登録証を提示することによって、委任の旨を証する書面は要しない。これは代理人による場合でも印鑑登録証の持参があれば、本人より正当な授権行為がなされたものとみなし取り扱うからである。

※ 代理人による印鑑登録証明書の交付申請を受けた場合に委任の旨を証する書面を求めない理由

印鑑登録証が手渡しを原則とする直接的な交付方法により、印鑑の登録を受けた者又はその代理人に交付しているため、印鑑登録証の所持者は本人又はその代理人に相違ないであろうという本人擬制が成立していることによるものである。印鑑登録をしていることの意思表示である印鑑登録証の提示をさせることにより、提示者が代理人であっても、委任の旨を証する書面の提出がなくても印鑑登録証明書を交付するものである。

2 申請の方法

① 印鑑登録の証明を受けようとする者(本人又は代理人)が、本庁総合窓口課、内間木支所、朝霞台出張所又は朝霞駅前出張所において、印鑑登録証明書交付申請書を記入した上、印鑑登録証を提示して申請しなければならない。

② 交付申請書は申請者自ら記入するものであり、特に代理人の場合本人の住所及び氏名、出生年月日欄の記載は厳密に審査するものとし、記入の誤りの訂正については教示しないことを原則とするが、社会通念上同字と解釈されているものは、そのまま受け付けても差し支えない。

③ 印鑑登録証明書の交付申請があったときは、提示された印鑑登録証の登録番号と申請書に記載された登録番号を確認したのち印鑑登録証を申請者に返還し、当該申請書の記載事項と印鑑登録原票の登録事項(登録番号、住所、氏名、出生年月日)とを確認したのちに受理する。

※ 障害等により自署できないが意思能力を有する者からの申請

障害等により自署不能の者の申請については聴聞等による十分な意思確認を行い、職員が代筆したのち、読み聞かせ代筆の旨を申請書に記載する。

3 交付申請の際の本人確認

印鑑登録証明書の交付申請に当たっての本人の意思確認は、印鑑登録証のもつ効力(本人擬制の効果)から、印鑑登録証明書を交付する場合に当たっては「印鑑登録証の提示をした者を本人又はその代理人として扱う」ことができるので、当該交付申請に明らかに疑義がある場合を除いては必要としない。

<参考>15歳未満又は成年被後見人と思われる者が代理人となって印鑑登録証明書の請求をした場合 民法第102条には、代理人は能力者たることを要しない旨規定されている。しかしながら、この場合にいう能力者というのは行為能力を指すものであって、意思能力をも要しないということではないと解されている。よって、代理人としての届出があった場合には当該届人には能力者たることを要しないが意思能力があることが必要である。 しかし、窓口において個別に届出人の意思能力の有無、15歳未満であるか、また、成年被後見人であるかどうかの判断は非常に困難である。これらのことから、申請書の記入ができ、かつ、質疑等に答えられれば受理せざるを得ない。

4 印鑑登録証明書の交付申請時の特例処理

・ 転出の届出をした者が印鑑登録証を提示して印鑑登録証の交付申請をした場合

転出の届出をした者から転出予定日前に交付申請がなされたときは、転出予定日前においては住民であることに変わりがないので、印鑑登録証の提示を求め印鑑登録証明書を交付する。この場合、転出予定先等に未転入であることを確認するため当市発行の転出証明書の提示を求めなければならない。

・ 国外転出者の場合

国外転出予定者とて、住民である要件は市外転出予定者と何ら変わりがないが、転出証明書は交付しないことから、予定日前であれば、印鑑登録証のみの提示を求めて、印鑑登録証明書を交付するものとする。

<参考>印鑑登録証明書の公用請求について 公用請求すなわち、国又は地方公共団体がその職務の遂行のためにする請求に応じて、印鑑登録証明書を発行してよいかどうかどうだが、公用請求においては、通常は印鑑登録証の提示がない。ところが、条例第19条の規定するところによれば印鑑登録証を提示した者についてのみ、印鑑登録証明書を交付することになっている。したがって、請求には応じられないため印鑑登録証の提示と公文書の提出されたものに限り印鑑登録証明書を発行する。

条例第19条関係

<解説>

本条は印鑑登録証明書の交付申請に際して、印鑑登録証を提示した者に限り、印鑑登録証明書を交付する旨規定したものである。したがって申請者の特別な事由のいかんにかかわらず、印鑑登録証の提示のないものについては交付できない。

1 印鑑登録証明書の交付申請における制限

印鑑登録証明書の交付申請に当たり、申請の要件が整っていなかったり印鑑登録証明書以外の証明を求められたときは、これを受理することはできないものである。

① 当該登録印鑑の印鑑登録証を提示しないとき。

印鑑登録証の機能及び印鑑登録証明書の交付申請の要件を欠くので、当該申請に係る印鑑登録証明書の交付申請は受理できない。

② 印鑑登録証明書以外の証明を求められたとき。

印鑑登録証明書は「かねて届け出てある印影の写しに相違ない。」ことを証明するものである。ゆえに以下の証明はできないものである。

・ 印鑑登録証明書の交付方法以外による証明

・ 抹消した印鑑登録に係る証明

・ 印鑑登録証明書の再証明

2 証明書交付保留制度(証明書交付保留設定・解除)

登録者本人からの申請により、証明書交付保留を設定し、一定期間証明書の交付ができないようにする制度。交付保留期間中は本人から取り下げられない限り、証明書の交付はもちろん、廃止、登録等の手続はできないものとする(住民基本台帳関連異動は除く。それに伴う変更、廃止は含まない。住民基本台帳関連異動についての保留は別途に住民基本台帳担当の指示に従う。)。

原則として、本人が文書(印鑑登録証明書交付保留申請書)により申請したものを対象とするが、交付保留制度の趣旨を鑑みて、文書が提出されるまでの間便宜上の措置として、相当と認めるときは、電話でも一定期間の交付保留を認める。

その際は、印鑑登録証亡失又は、登録印鑑亡失の申請を電話で連絡してきたときと同じ扱いとする。相当期間が経過した場合には、端末操作により発行停止を解除する。引き続き交付保留を希望する者は、期限が切れるまでに新たに申請する。また交付保留を解除したい者は、本人が文書(印鑑登録証明書交付保留取下げ書)により、交付保留の解除を申請する。申請に対しては端末操作により発行停止を解除する。申請者に対して、この制度を適用するかどうかは申請書の内容(特に申請理由)で判断する(決裁を必要とする。)。

○受付方法(設定)

(電話による申請)

①申請者 本人・家族・同一世帯員

②受付者 印鑑登録担当者

③期限 文書提出期間として受付より1週間とする。

(文書による申請)

① 申請者 本人・代理人(委任状添付)

② 受付者 印鑑登録担当者

③ 期限 最長6ヶ月

④ 申請方法 印鑑登録証明書交付保留申請書・登録印鑑・印鑑登録証・代理人の場合は委任状

⑤ 決裁 課長専決

○処理方法

(電話による申請)

① 申請者に制度の効果、取下げ方法等説明

② 台帳記入

③ 端末機による保留設定(期限は1週間)

※ 電話による申請 決裁不要

(文書による申請)

① 書類審査

② 決裁

③ 申請者に制度の効果、取下げ方法等説明

④ 台帳記入

⑤ 端末機による保留設定(期限は6ヶ月)

副本にも保留設定明示

※ 文書による申請 決裁要

○受付処理方法(解除)取下げは保留設定したところでする。

A 期限切れは職権による解除

B 解除は本人申請に限る。

① 「印鑑登録証明書交付保留取下げ書」・登録印鑑・印鑑登録証

② 本人確認(免許・パスポート・その他本籍、家族状況等の聞き取りによる判断)

③ 端末機により解除する。

※ 電話による申請に対する取下げ 決裁不要

※ 文書による申請に対する取下げ 決裁要

条例第19条の2関係

<解説>

いわゆるコンビニ交付開始により、印鑑登録をしている者で、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)第2条第7項の個人番号カード(利用者証明用電子証明書付きのカードに限る。)を所有している者は、本市が契約しているコンビニエンスストアにあるキオスク端末機に必要な事項を入力することによって、印鑑登録証明書の交付を申請し、当該交付を受けることができる。なお、窓口での証明書交付は必ず印鑑登録証の提示によるものとし、個人番号カード提示による証明書の交付は認めないものとする。

条例第20条関係

<解説>

印鑑事務は住民の利便のために行う事務であるが、準法律的行政事務(公証行為)と解されており、その実際は住民の財産及び権利義務に重大な関係を有することとなるので、この事務の取扱いについては、特に慎重でなければならない。例えば、性別年齢等から判断して申請者が本人かどうか疑わしいときは、その確認のために関係人に対して事務処理に必要な範囲において事実調査をする必要がある。その際、無用のトラブルを避けるため本条の規定を設けたのである。

1 調査、質問

本人及び本人の意思の確認等、印鑑の登録及び証明に関する正確性を保持するため、必要に応じ、担当職員は関係人に対し質問し、又は、文書、印鑑の提示を求める等の調査をすることができる。

<参考>印鑑事務の聴聞調査権について 印鑑登録証明事務は市の権力的作用に属する行政作用であるから、その目的達成に必要な範囲で聴聞調査権を与えることは差し支えない。ただし、その根拠として印鑑条例中に必要な規定を設けることが適当である(昭和32年2月8日発法令相第319号自治省行政課長回答)。

条例第21条関係

<解説>

本条は、印鑑の重要性に鑑み、偽造盗用等の不正使用を防止するため、印鑑登録原票その他関係書類は、一般の閲覧(印鑑登録者本人を含む。)を禁止したものである。ただし、検察官、警察官が令状を提示して捜査若しくは押収するとき、又は裁判所から文書の提出を求められたときなどは、これに応じて差し支えない。

1 閲覧禁止の原則

印鑑登録原票、抹消した印鑑登録原票及びその他印鑑の登録並びに証明に関する書類(各種申請書、回答書等)については、印鑑登録者本人の権利を保護し、取引の安全を確保するため、一般の閲覧に供してはならない。したがって、印鑑登録者の利害関係人はもちろんのこと、印鑑登録者の配偶者、親族及び印鑑登録者自身といえども閲覧等の請求には原則として応じられない。また、職員であっても担当者以外の者に、みだりに閲覧することは許されない。

2 閲覧禁止の例外

① 印鑑登録者本人からの照会

照会事項が、印鑑登録者本人の保護と利益に直接関係する相当の事由があると認められ本人からの申出であり、かつ、閲覧申請者が当該印鑑を登録した本人であることを確認できるときに限り、照会に応じ当該記載事項(登録番号、印影を除く。)の内容について事務取扱上、可能な範囲で応じ教示しても差し支えないものとする。

② 本人からの照会に応じる条件

例外的に本人による照会に応じる場合は、以下の条件が満たされなければならない。

・ 本人であることが確認できること。

条例第5条第3項第1号に該当する疎明資料による確認できることが望ましいが、これに該当しない疎明資料の提示、住民票の記載事項の聴聞などによっても本人であることが確認できること。

・ 閲覧を請求するに足りる理由のあること。

印鑑登録に関して、本人の意思に基づかない届出又は申請がなされたとの申出と共になされた照会の請求には応ぜざるをえない。

また、発行された印鑑登録証明書が使用された損害事件等が発生、又は発生するおそれが確実に予想される場合、事件の発生と発行された印鑑登録証明書との間に相当の因果関係が認められるときに、関係書類の照会が本人の利益を保護する上で必要であると判断される場合

・ 事務取扱上、可能な照会であること。

保存期間を経過した書類は照会回答できない。また、閲覧対象がある程度特定できるものでなければならない。そもそも、閲覧対象は閲覧を請求する理由によって制約され、また具体的に特定できる性質のものである。以上のことが条件となるが、教示するに当たっては当該申出の個々の事由ごとに、相当の事由の存否等について慎重に審査した上、照会事項について教示するか否かを判断し取り扱うようにする。

③ 裁判所等からの照会

印鑑登録に関する書類の内容について、検察官、司法警察官が刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第197条(捜査に必要な取調)に基づき令状を提示し、捜査又は押収に及んだときは、これに応じて差し支えない。

その他、刑事訴訟法第99条(裁判所からの差押、提出命令)、同法第279条(裁判所からの公務所等に対する照会)、民事訴訟法(平成8年法律第109号)第186条(裁判所からの調査の嘱託)、同法第226条(裁判所からの書証の送付の嘱託)等に基づく請求についても同様である。

ただし、印鑑登録原票の押収又は送付請求があった場合には、その写しを送付することは差し支えないが、印鑑登録証明交付事務に支障が生ずることから刑事訴訟法第99条に基づく場合を除き原則として、原票の送付請求には応じられない。

④ 弁護士法(昭和24年法律第205号)第23条の2により弁護士会から照会があったとき。

・ 印鑑登録申請書、印鑑登録証明書交付申請書等、印影部分以外に係る部分の報告を求められたとき。

弁護士法第23条の2第2項は、弁護士がその職務活動を円滑に執行処理するために設けられた規定であり、所属弁護士会がその権限を行使するものである。

しかし、弁護士が職務上知り得た秘密を保持する義務(弁護士法第23条)は、弁護士が依頼者の請求により委任事務の処理状況を報告する義務(民法第645条)に優先するものではないので、依頼者の請求があれば、これを依頼者に告げざるを得ないし、その後依頼者がその秘密を漏えい、乱用することを有効に阻止するための制度上の保証は存在しない(昭和51年12月21日大阪高裁判例)。

また、市長村民税課税台帳の記載内容を弁護士会に報告することの是非について内閣法制局見解として「弁護士会の照会は、照会を申し出た弁護士の依頼者の利益のためのものであるから、他人の私人の秘密を犠牲にすべきでない」との理由で報告を拒否すべき旨回答した行政実例がある。

これらの判例及び行政実例の趣旨並びに条例上の閲覧禁止規定が設けられた趣旨からして、弁護士への依頼者が印鑑登録者本人以外の場合には、弁護士会への報告は応じない扱いとする。

なお、弁護士への依頼者が印鑑登録者本人の場合には、印鑑登録制度が本人の利益を守り取引の安全に寄与するためにあることから、損害事件の発生等、請求するに足りる相当の理由があると認められる場合は、申請書等の記載事項につき報告すること。ただし、この場合でも申請書そのものはもとより、写しについても提出しないこと。

・ 印影に係る部分の報告を求められたとき。

印鑑登録証明書の交付申請をする場合には条例第17条にあるとおり、印鑑登録証を提示して申請しなければならないとされており、印影に係る部分につき報告を求めるということは、印鑑登録証明の交付を求めているものであるが、これは条例第19条に定める印鑑登録証を提示したもののみ、印鑑登録証明書を交付するという要件を欠くものである。

そもそも、依頼者が登録者本人の場合には通常どおりの請求を行えば足りるものであり、依頼者が第三者の場合には、印鑑登録制度が本人の利益を守り取引の安全に寄与するためにあること、また、条例上もこのような趣旨から閲覧を禁止していること及び判例及び行政実例の趣旨からして請求には応じられない。

<参考>弁護士法第23条の2 弁護士は受任している事件について、所属弁護士会に対し、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることを申し出ることができる。当該弁護士会はその申出が適当でないと認めるときは、これを拒絶することができる。 2 弁護士会は、前項の規定による申出に基づき、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

<文書の保存年限>

除印鑑原票 5年

印鑑登録申請書 2年

印鑑登録交付申請書 1年

その他の印鑑に関する文書 1年

<印鑑の登録及び証明に関する文書の種類>

(1) 印鑑登録申請書(様式第1号)

(2) 印鑑登録原票(様式第3号)

(3) 印鑑登録証(様式第4号)

(4) 印鑑登録照会書、印鑑登録回答書、委任状(様式第2号)

(5) 印鑑登録証再交付申請書、印鑑登録証亡失届、印鑑登録廃止申請書(様式第5号)

(6) 印鑑登録証明書交付申請書(様式第6号)

(7) 印鑑登録証明書(様式第7号)

附則(施行日や経過措置)は市の例規集で読めます。いちばん新しい改正は「附則(令和7年11月19日要領第27号)」です。

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出典:朝霞市例規集「朝霞市印鑑事務取扱要領」(2026-10-26に確認)。条文は例規集の文言のままで、書き換えていません(ふりがなは省いています)。改正されることがあるため、正式な内容は市の例規集で確かめてください。まとめ:わたなべ竜二(朝霞市議会議員)